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雛菊 「ピクニック、やりたいな」 |
Cross+Roseに接続していた手を止めて、雛菊がぽつりと呟いた。
熱心に何かを調べていたようだったが、どうやらひと段落ついたらしい。
もういいのかと問うと「うん。もういいの」と微笑んだ。
ピクニック。
お世辞にも美しいとは言えない薄暗く淀んだ空の下で、
死者と生者が膝を付き合わせてピクニック。
あまり愉快そうな絵面には思えず微妙な表情を浮かべるも、
こちらに気付いているのかいないのか、
雛菊は少し思案する様を見せてから満足げに頷いた。
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雛菊 「遼馬が好きなのは、昆布とオカカだったよね?」 |
頭の中で算段がついたようで、
にこにこしながら「藤久に沢山おにぎりを作ってもらわないと」等と曰う。
しゃけ、ツナマヨ、梅干、高菜……指折り数えながら楽しげに具材を挙げる姿は
今が戦争中であることを忘れそうな程に稚く、
多少ピクニック本番が気まずいものであってもまあ良いかと内心苦笑を零す。
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杉乃 遼馬 「あとは、海老マヨか?」 |
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雛菊 「海老。ベースキャンプで取り扱っているかな?」 |
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杉乃 遼馬 「なかったら春亜が拗ねそうだな」 |
以前、3人でコンビニに寄ったときのことを思い出す。
海老マヨおにぎりの売り切れを知って、春亜は目に涙を浮かばせていた。
春亜は強い子だから泣かない、なんて言って。
雛菊は小さく目を瞬かせてから「そうだね」と、少しだけ眉尻を下げて笑った。
───春亜が居たら。
海老がなくとも、おにぎり全般が好きだったから、このピクニックを両手挙げて喜んだだろう。
イバラシティでの祐膳を気に入っていたから、祐善にも懐いたかもしれない。
パニックホラーものが好きだったから、藤久にも物怖じせず戯れ付きにいったことだろう。
かみさまは歳が近いから、休憩中にふたりで遊んでいる光景もきっとあって。
かみさまとレスターが並んでいるのを少し羨ましげに眺める妹の頭を、
俺は撫でることが出来ただろう。
だが、此処に春亜は居ない。
皆に話をしてくると、走っていった雛菊の背を見送りCross+Roseに接続する。
示された結果は、数刻前と同じもの。
『杉乃 春亜 該当なし』
……春亜は、この戦争に参加していない。
そのことを再確認して、俺はCross+Roseの接続を切った。
『高国藤久』(58) から
不思議な石 を受け取りました。
祐善(1121) から
毛 を受け取りました。
『高国藤久』(58) に
ItemNo.16 針 を送付しました。
祐善(1121) に
ItemNo.11 不思議な牙 を送付しました。
武術LV を
5 DOWN。(LV25⇒
20、+5CP、-5FP)
響鳴LV を
10 DOWN。(LV12⇒
2、+10CP、-10FP)
百薬LV を
20 UP!(LV0⇒
20、-20CP)
付加LV を
5 UP!(LV20⇒
25、-5CP)
祐善(1121) により
ItemNo.15 毒鉄鉱 から装飾『
缶バッジ』を作製してもらいました!
⇒ 缶バッジ/装飾:強さ192/[効果1]壊裂15 [効果2]- [効果3]-
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祐善 「雛菊さん、これ。……たぶん、杉乃先輩の」
ハンカチで軽く汚れを拭って、差し出した。 |
『高国藤久』(58) により
ItemNo.15 缶バッジ に
ItemNo.17 毛 を付加してもらいました!
⇒ 缶バッジ/装飾:強さ192/[効果1]壊裂15 [効果2]回復10 [効果3]-
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怨霊 高国藤久 「つか……遼馬、お前さ。おにぎりの好みとか有るんだ。 いや、毎回おれが飯代わりにおにぎり作ってばっかだからかも知んないけど。
フーン……おかかと昆布が好きなんだ……フーン……」 |
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おにぎりが好き過ぎる男 「美味いよな」 |
『高国藤久』(58) の持つ
ItemNo.22 糸くず に
ItemNo.13 牙 を付加しました!
『高国藤久』(58) の持つ
ItemNo.20 『・ポルターガイスト現象』 に
ItemNo.14 針 を付加しました!
ItemNo.10 花の栞 に ItemNo.18 を付加しようとしましたが、付加材料を見失ってしまいました。
トオイ(1580) とカードを交換しました!
思い切りのいいツボ
(パワフルヒール)
チェインリアクト を研究しました!(深度0⇒
1)
チェインリアクト を研究しました!(深度1⇒
2)
グランドクラッシャー を研究しました!(深度1⇒
2)
ヒールポーション を習得!
肉体変調耐性 を習得!
ホーリーポーション を習得!
ファーマシー を習得!
パワフルポーション を習得!
ホーリーウォーター を習得!
薬師 を習得!
医食同源 を習得!
光特性回復 を習得!
インフェクシャスキュア を習得!
ドラスティックレメディ を習得!
ナース を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!

[822 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[375 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[396 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[117 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[185 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
―― Cross+Roseに映し出される。
アンドリュウ
紫の瞳、金髪ドレッドヘア。
体格の良い気さくなお兄さん。
料理好き、エプロン姿が何か似合っている。
ロジエッタ
水色の瞳、菫色の長髪。
大人しそうな小さな女の子。
黒いドレスを身につけ、男の子の人形を大事そうに抱えている。
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
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アンドリュウ 「ヘーイ!皆さんオゲンキですかー!!」 |
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ロジエッタ 「チャット・・・・・できた。・・・ん、あれ・・・?」 |
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エディアン 「あらあら賑やかですねぇ!!」 |
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白南海 「・・・ンだこりゃ。既に退室してぇんだが、おい。」 |
チャット画面に映る、4人の姿。
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ロジエッタ 「ぁ・・・ぅ・・・・・初めまして。」 |
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アンドリュウ 「はーじめまして!!アンドウリュウいいまーすっ!!」 |
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エディアン 「はーじめまして!エディアンカーグいいまーすっ!!」 |
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白南海 「ロストのおふたりですか。いきなり何用です?」 |
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アンドリュウ 「用・・・用・・・・・そうですねー・・・」 |
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アンドリュウ 「・・・特にないでーす!!」 |
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ロジエッタ 「私も別に・・・・・ ・・・ ・・・暇だったから。」 |
少しの間、無音となる。
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エディアン 「えぇえぇ!暇ですよねー!!いいんですよーそれでー。」 |
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ロジエッタ 「・・・・・なんか、いい匂いする。」 |
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エディアン 「ん・・・?そういえばほんのりと甘い香りがしますねぇ。」 |
くんくんと匂いを嗅ぐふたり。
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アンドリュウ 「それはわたくしでございますなぁ! さっきまで少しCookingしていたのです!」 |
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エディアン 「・・・!!もしかして甘いものですかーっ!!?」 |
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アンドリュウ 「Yes!ほおぼねとろけるスイーツ!!」 |
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ロジエッタ 「貴方が・・・?美味しく作れるのかしら。」 |
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アンドリュウ 「自信はございまーす!お店、出したいくらいですよー?」 |
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ロジエッタ 「プロじゃないのね・・・素人の作るものなんて自己満足レベルでしょう?」 |
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アンドリュウ 「ムムム・・・・・厳しいおじょーさん。」 |
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アンドリュウ 「でしたら勝負でーすっ!! わたくしのスイーツ、食べ残せるものなら食べ残してごらんなさーい!」 |
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エディアン 「・・・・・!!」 |
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エディアン 「た、確かに疑わしい!素人ですものね!!!! それは私も審査しますよぉー!!・・・審査しないとですよッ!!」 |
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アンドリュウ 「かかってこいでーす! ・・・ともあれ材料集まんないとでーすねー!!」 |
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ロジエッタ 「大した自信ですね。私の舌を満足させるのは難しいですわよ。 何せ私の家で出されるデザートといえば――」 |
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エディアン 「皆さん急務ですよこれは!急務ですッ!! ハザマはスイーツ提供がやたらと期待できちゃいますねぇ!!」 |
3人の様子を遠目に眺める白南海。
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白南海 「まぁ甘いもんの話ばっか、飽きないっすねぇ。 ・・・そもそも毎時強制のわりに、案内することなんてそんな無ぇっつぅ・・・な。」 |
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白南海 「・・・・・物騒な情報はノーセンキューですがね。ほんと。」 |
チャットが閉じられる――