
焼け野の鴉
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TeamNo.774
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紫明 「芽吹け、芽吹け、芽吹いたなら伸びろ、伸びたなら蕾つけて、 さっさと咲いて散りやがれ」 |

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遠目には、周囲と変わりない建造物があった。電柱。看板。標識。街灯。ミラー。人影。 1つは歪に組み合わさって。 1つは液体から再生成されるように。 それらは……気づかれない内に、"敵"を取り囲んだ。 |
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見ている。 見ている。 見ている。見ている。 見ている。見ている。見ている。 街中が、入り込んだ"異物"を見ている。 街中が、それを排除しようとしている。 |
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その街は生きている。その街は街ではない。 あらゆる街を取り込んで自身の一部へと変えた、生物兵器だ。 |

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チカギ 「イバラシティの皆さーん、無価値で無意味で無駄に頑張ってますかー」 |

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早乙女ちえり 「……あ、……、」 |
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早乙女ちえり 「みーくん、……」 |
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早乙女ちえり 「みーくんも無事だったんだね!よかった。僕も元気だよ!ちょっと服は汚しちゃったけど、友達が素敵なのを貸してくれて……」 |
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早乙女ちえり 「え、えへへ……」 |
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早乙女ちえり 「うん。わかってる、よ。二度目だもん。何するかぐらい……」 |
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早乙女ちえり 「れっくんの言う通りになっちゃったな。」 |

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エル 「仕事の時間のようだな」 |
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紅月 「仲間の希望だから、申し訳ないけれど立ち塞がらせてもらうよ」 |
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朔 「(ぼうっと辺りを見回している)」 |
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ミア 「こうでもしないと会えないのだから、仕方がないですよね」 |




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早乙女ちえり 「これは、僕が決めたことだから、」 |
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ぽたり ぽたり |

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早乙女ちえり 「……ごめん、ひどいよね、最低だよね。」 |
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裂かれた左腕から血が香る。きらきらと舞うようにひかりがこぼれる。 |

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早乙女ちえり 「みんな友達で、仲良くいられたらよかったのにな。」 |
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この力は、早乙女ちえりの為にあって、早乙女ちえりの為にあるものではない。 |

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早乙女ちえり 「……、ほんとうに、ごめんなさい……」 |
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指先から漏れる光が強くなるごとに、その赤も流れて落ちていく。その名前は、 |



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エル 「あまりにも読みやすいのでダメ元というヤツだな」 |
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建物が根本から崩れていく。 そのまま粉塵を巻き上げながら倒れ込む。 人のいる場所へ向けて。 |
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早乙女ちえり 「みんなっ、がんばれー!」 |

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建物が根本から崩れていく。 そのまま粉塵を巻き上げながら倒れ込む。 人のいる場所へ向けて。 |
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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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早乙女ちえり 「う、うやーーーっ!!」 |

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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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早乙女ちえり 「う、うやーーーっ!!」 |
| 紅月のカード発動! |
| らじちゃん 「ちょっくらお手伝い!」 |


| 椿鬼のカード発動! |
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紫明 「もっと寄越せ、もっとだ!」 |
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カンカンカンカンカンカンカン |
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音と共に割れたガラスが降り注ぐ。 |

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早乙女ちえり 「みんな大丈夫?痛いところはない?」 |

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紫明 「もっと寄越せ、もっとだ!」 |

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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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早乙女ちえり 「う、うやーーーっ!!」 |
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早乙女ちえり 「ごめんなさいっ、ごめんなさい!!」 |

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チカギ 「こっちだよバーーカ!」 |
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カンカンカンカンカンカンカン |
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音と共に割れたガラスが降り注ぐ。 |

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『おかえり!』 |
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早乙女ちえり 「なんだかいつもより、うまく力が使える気がする……」 |
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紫明 「精々励めよ、肥料」 |

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紫明 「ただじゃあやらせてくんねぇってか?」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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早乙女ちえり 「なんだかいつもより、うまく力が使える気がする……」 |
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紫明 「精々励めよ、肥料」 |



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チカギ 「オラオラ。」 |
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チカギ 「あ!避けんじゃねえぞ!」 |
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建物が根本から崩れていく。 そのまま粉塵を巻き上げながら倒れ込む。 人のいる場所へ向けて。 |
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早乙女ちえり 「ごめんなさいっ、ごめんなさい!!」 |
| エルのカード発動! |
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玖楠 「念力で集めた砂、砂利、塵芥……貴様を貫く、爪牙が一塵だ。」 |
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紫明 「ちゃんと狙えよ当たってねぇぞ」 |
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エル 「すまない、退かせてもらう」 |
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紅月 「後ろで休んでいて」 |
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朔 「……あぶな…い」 |

| 朔のカード発動! |
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建物が根本から崩れていく。 そのまま粉塵を巻き上げながら倒れ込む。 人のいる場所へ向けて。 |
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『おかえり!』 |
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早乙女ちえり 「なんだかいつもより、うまく力が使える気がする……」 |
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朔 「………ありが…と」 |
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紅月 「人を殺したいのなら、もっと致命的な箇所を狙わないとダメだよ」 |
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朔 「……あぶな…い」 |

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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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早乙女ちえり 「僕がそばにいるよ!大丈夫!」 |

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早乙女ちえり 「ごめんなさいっ、ごめんなさい!!」 |

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チカギ 「よいせっと。」 |
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朔 「(周囲を漂う黒色が濃くなっていく)」 |
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チカギ 「あ!避けんじゃねえぞ!」 |
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建物が根本から崩れていく。 そのまま粉塵を巻き上げながら倒れ込む。 人のいる場所へ向けて。 |
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早乙女ちえり 「なんだかいつもより、うまく力が使える気がする……」 |
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チカギ 「サンキュ。」 |
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朔 「………ありが…と」 |

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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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早乙女ちえり 「なんだかいつもより、うまく力が使える気がする……」 |
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朔 「………ありが…と」 |

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幾重にも重なった標識が進路を塞ぐように降り注ぐ。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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早乙女ちえり 「ごめんなさいっ、ごめんなさい!!」 |
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早乙女ちえり 「なんか今ならできる気がする!?」 |
| 早乙女ちえりのカード発動! |

| 椿鬼のカード発動! |
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チカギ 「よいせっと。」 |
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幾重にも重なった標識が進路を塞ぐように降り注ぐ。 |
| 街喰らいのカード発動! |
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何に動かされてお前は此処へ来た? お前の信じる物は何だ? それに、お前の頸を懸けるだけの価値はあるか? …どちらであろうと我はくれてやろう。 自らと敵をと、どちらの首を刎ねる為の刃を。 カードが光る…っ! 《自刎の刃》(サクリファイス・インディスクリミネート) |
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早乙女ちえり 「ごめんなさいっ、ごめんなさい!!」 |
| ミアプラのカード発動! |
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朔 「……おやす…み」 |
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ミア 「はい、お疲れ様でした」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 2 0 4 |
火 水 風 地 光 闇 |
0 0 0 1 0 3 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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紫明 「こんなとこで邪魔されるわけにはいかねぇのよ、俺も」 |
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「おはようございます。本日は燃えるゴミの収集日です。ごみは朝8時までに出してください」 |
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突き立ったスピーカーからぶつ切りの、合成したような音声が流れた直後、 溶けるようにスピーカーが消える。 周囲の建物も、いくつかが同じように『収納』されたのち、 |
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半端に人の形をした"中心"が、建物を引き連れながら移動を始めた。 |
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チカギ 「アンジニティ限定!今だけ100万PS当たる!」 |
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早乙女ちえり 「……、……。」 |
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彼女の足元から、鉄錆が濃く香った。 |
