
TeamNo.985
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ハザマに生きるもの
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| 顕在したなにか 「……」 |
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顔にかかる禍々しき呪札。その隙間から翡翠の瞳がのぞき、瑠璃色に灯る。 その目元には横に連なる二つの涙ほくろ |
| 黒咲 「……る…るり…」 |
| 狗神 「まて。迂闊に名を呼ぶな……"ああいう手合い"は特にな」 |
| 黒咲 「…………"怪異"」 |

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ナレハテ 「ア゛ア゛ア゛ア゛ァァ・・・・・」 |
| 怪異 「……」 |
| 黒咲 「……圧力が増した。所長!」 |
| 狗神 「……怪我人に無茶させやがる…」 |

| 怪異 「……」 |
| 狗神 「何色だ。やつの感情はなんだ!」 |
| 黒咲 「……全色すべて。混ざることなく、個々の感情が…最大値。こんなことっと……」 |

| 怪異 「……」 |
| 黒咲 「明らかに異常な色ですよ!行動が、読めません!」 |
| 狗神 「……まともな相手じゃないってことか」 |

| 怪異 「……」 |
| 狗神 「……くるぞ!」 |
| 黒咲 「やばい、やばい、やばい!!」 |





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火 水 風 地 光 闇 |
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ナレハテ 「ア゛ア゛ア゛ア゛ァァ…………」 |
| 怪異 「 か~ごの な~かの と~り~は~」 |
| 狗神 「見境なしか!」 |




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火 水 風 地 光 闇 |
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ナレハテ 「ア゛ア゛ア゛ア゛ァァ…………」 |
| 怪異 「 か~ごめ か~ごめ~ 」 |
| 黒咲 「……ひぃ!きた!」 |

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瑠璃子 「袂から無数に伸びる腕が、怪物を捉える」 |
| 怪異 「 ひと ふた み よ いつ む 」 |
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怪異 「怪物を覆いつくした腕は、やがて怪異の胸元に引き寄せられ」 |
| 怪異 「 なな や ここの たり 」 |
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怪異 「怪異は抱きしめるように覆いかぶさった」 |
| 怪異 「 ふるべ ゆらゆら と ふるべ 」 |
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怪異 「腕が解れる。なかには、なにも残っていなかった。」 |
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ナレハテ 「ア゛ア゛ア゛ア゛ァァ・・・・・」 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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| 黒咲 「……怪物の"色"が消失。 おそらく……死亡しました。」 |
| 狗神 「……」 |
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"怪異"は、ゆらりと身をよじり、背後の二人を見つめる。 |
| 怪異 「……」 |
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やがて存在感が薄れ、霞のように消失した。 |
| 怪異 「 さんぜん せかいの からすを ころし 」 |
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微かな囁きを残して―― |
| 狗神 「…………」 |
| 黒咲 「…………立ち去った?」 |
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周囲を警戒する。すると背負っていた瑠璃子がわずかに身じろいだ。 |
| 瑠璃子 「…………んっ」 |
| 瑠璃子 「……ゴポッ ゴポボッ お゛ごっ…お゛ぉ゛……うぇ……げふっ…かはっ…」 |
| 黒咲 「瑠璃子ちゃん!!」 |
| 瑠璃子 「……はぁ………ふぅ…… く……くろさき…さま……?」 |

