［基本］OK.　［戦闘］OK.　

やぁ、少年。

どうして蝶はよくて猫はだめなのか。

どうして兎はよくて人は駄目なのか。

わかったよ。




雨に濡れた少年の身体からはガソリンオイルのにおいがした。
タオルを手渡すとわしわしと髪を拭いて、どうしたらいいものかと少し悩んだあと畳んで椅子に置いたようだ。
洗濯物を濡れたまま畳んでおいておかない、ということをまだ知らない。
まぁ、そりゃそうか。選択なんて自分もここ十数年ほどまともにしたことがない。
自身の生活に思いを馳せていたら、所在無げな様子でラボに立っている少年がこちらを見ている。



何かをしていないと落ち着かないようだった。
目覚めてからずっとこうして「自分になにかできることはないか」探している。



前髪に隠れた赤い瞳が輝いた。
仲間の来訪を喜んでいるようだ。

……いやあ、らしくない顔するよね。

人類真化組織XYZとしてやっていけるのか不安になる光が少年の眼には感じられた。


少年はまだ欠陥品と言えるものが体に残っていた。
どうしても左胸から外せなかったもの。
それをうまく作用させるためには。

あのヒーローのデータがいる。

ENo.1257 グラフトバベル とのやりとり

特に何もしませんでした。

チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。

アルケロイド(350) は ボロ布 を入手！
サイトロクス(49) は ネジ を入手！
サイトロクス(49) は 不思議な牙 を入手！
グラフトバベル(1257) は 何か柔らかい物体 を入手！
グラフトバベル(1257) は 何か柔らかい物体 を入手！
サイトロクス(49) は 何か柔らかい物体 を入手！

特に何もしませんでした。

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

―― ハザマ時間が紡がれる。









ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。






針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――









声は淡々と、話を続ける。






























声はそこで終わる。



















榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。