［基本］OK.　［戦闘］OK.　

ぽたぽたと、緑の血が流れている。

裏切り者だ、と指をさされた。戦った生徒にはどうしてと嘆かれて、青年にはクソがと罵られる。
不思議なくらい、ああそうだと肯定する気分だった。自棄でもなんでもなく。

長らく死ねない自分について、人間のふりをして生きてきて、不死沢はそれが苦しかったのだ。
死ねないことではなく、人間性を捨てられないことが苦しくて苦しくて。

腕を怪我したようで、血はなかなか止まってはくれない。

ハザマにおいて、彼はバケモノになることができた。
自らの血の色を知った喜びは計り知れない。
それが、傍の少女だったそれの汚染の結果と知ったとしても。

蝸牛が止血をするかのようにべたりと身を寄せた。
男は「そうだな」とだけ呟き、廃墟となった建物に共に入ってゆく。
……ほんのすこし、海の気配がした。かつての自分の住処と同じ。

不死沢勇吾は選んだ。
1人の少女のために世界を裏切ることを。
これまでの全ての優しさを振り払うことを。
死という救いを諦めることを。

「なぜなんだ、ね……」
通信機をしまいこんで、男は口の端を上げた。
理由など、関係ないのだ。これは戦争で、少年と自分は袂を分かったのだ。

生前の世界は美しかった。なら、そのために生きればよかった、それだけの話。
全てが偽物でも、それでも、何も変わりはしない。

「つむり、少し寝るよ。お前のおかげでいい夢が見れるだろうし」

この侵略戦争も悪い夢ではなかった。
のんびりとした蝸牛に背を預け、
不死沢勇吾は目を瞑った。

「おやすみ」
また夢が覚めるまで。

ユーゴ(192) は 石英 を入手！
つむり(745) は 石英 を入手！
ユーゴ(192) は 羽 を入手！
ユーゴ(192) は 花びら を入手！

特に何もしませんでした。

特に移動せずその場に留まることにしました。

―― ハザマ時間が紡がれる。









ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。






針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――









声は淡々と、話を続ける。






























声はそこで終わる。



















榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。