ずっと考えていたことがある。 運とはなんなのだろう? 誰しも何を思ってそこにいるか、何を善しとしてそこにいるか、 何が自然で、何が不自然なのか。 それぞれがちがうこの場所で、それを定義することなどできるのだろうか。 それを決めているのは誰なんだろうか? |
マイケルたちが ふたりの行く手にあらわれた! |
ハヤミ 「……ん? あ。そういや、お互いの異能の話全然してねえな。 まあいいか。それぞれプライバシーってもんがあるし。」 |
ハヤミ 「あんまり前に出すぎるなよ、危なそうだったら俺の後ろに隠れときな。 ちっさいガキでもなし、そんぐらいわざわざ言うことでもないか……。」 |
マイケル 「私の魔法は痛いですよ?」 |
マイケル弐式 「私は二の腕が強いマイケルです。」 |
マイケル参式 「私は算数が得意なマイケルです。」 |
《攻撃》――色褪せた現実と紙上の暴力 |
《器用》――妄想を継ぎ接ぎ、ありもしないものをかたちどった |
《活力》――美は再び 立ち上がるちからを齎す |
《幸運》――知らしめよう 描き出せ 己はまだここにいる |
《血気》――壊す前に、裏切られる前に、握りしめられていた手のひら |
《器用》――どんな理不尽な目にあっても、前へ向き直るための瞳 |
《活力》――そうだ、笑え 笑っていればきっと、幸運はやってくる |
《回復》―― 生まれる日 生命は種は落とす |
《水回復》――老いる日 生命は水をうけ |
《光回復》――病める日 生命は光をうけ |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
異形の魚たちがするりとくぐり抜けていく。 |
キバ 「うわっ!こえぇっ」 |
マイケル弐式 「それー。」 |
ハヤミ 「キバ!! さっきのエビが降ってきたらすぐに教えてくれ!!」 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「……死ね!!」 |
マイケル 「ビンタします。」 |
ハザマの空に 星が光る |
マイケル参式 「1回のパンチを2回行なうと、2回のパンチになります。」 |
マイケル弐式 「お食らいなさい。」 |
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キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「……死ね!!」 |
マイケル 「2回ビンタします。」 |
《祝福》 ――展覧会〘エフェメラル〙の記憶。 |
『もっと絵を描こう、なんて嬉しいんだろう』 |
今は友人のことを考えている暇はない。 |
キバ 「あー、すんません、助かります……」 |
マイケル参式 「1回のパンチを2回行なうと、2回のパンチになります。」 |
まぼろしは消える前に言葉を投げ掛けた。 |
マイケル弐式 「それー。」 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「……死ね!!」 |
マイケル 「傷は笑って忘れましょう。」 |
『沢山かけて、すごく幸せ』 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
まぼろしは散り散りになって虚空に沈む。 |
マイケル弐式 「お食らいなさい。」 |
キバ 「うわっ!こえぇっ」 |
|
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「おりゃ!」 |
マイケル 「傷は笑って忘れましょう。」 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
『遊ぼう、つまり絵を描こう』 |
異形の魚たちがするりとくぐり抜けていく。 |
キバ 「うわっ!こえぇっ」 |
マイケル弐式 「それー。」 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「……死ね!!」 |
マイケル 「傷は笑って忘れましょう。」 |
『描いていれば、いずれは絵を描くことが好きになってくる』 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
マイケル弐式 「それー。」 |
イマジナリ・フレンズは勝手に落ちてたカードを拾っていた。 |
光のおえかきのカード発動! |
何も残らない。 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「これでどうだっ!」 |
マイケル 「傷は笑って忘れましょう。」 |
『絵を描く人は絵を描くのがだいすきだ』 |
マイケル 「ぎゃー。」 |
マイケル参式 「1回のパンチを2回行なうと、2回のパンチになります。」 |
マイケル弐式 「お食らいなさい。」 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「……死ね!!」 |
生命の万感 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
キバ 「うわっ!こえぇっ」 |
そこにあった仮初めが、はらりと溶けるように消えた。 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
砕け散った架空が地に落ちて消えた。 |
マイケル弐式 「それー。」 |
咄嗟に黒塗りのキャンバスで防壁を打ち立てる。 |
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水音と羽音が汚らしく入り交じる。 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「くらえっ!」 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
躍るように踏み込み、独楽のように回る。 |
『絵を描く人は絵を描くのがだいすきだ』 |
マイケル弐式 「ぎゃー。」 |
マイケル参式 「敵の人数を数えることができます。」 |
架空が現実をあざ笑った。 |
キバ 「前に出るな、慎重に行くぞ……」 |
キバ 「しつっこいな!」 |
……どうでもいい。 |
キバ 「あー、すんません、助かります……」 |
『もっと絵を描こう、なんて嬉しいんだろう』 |
マイケル参式 「ぎゃー。」 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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キバ 「ざま~~~みやがれ!! よっしゃ~~ハヤミさんやりましたよ!!」 |
キバ 「これで終わり、っすね。ハヤミさん、ありがとうございました。 俺、一人だったら戦えてたかわかんないんで……」 言葉とはうらはらに、少年の戦いぶりはかなりの余裕がみられただろう。 「……ありがとうございました。 お元気で」 |
ハヤミ 「済んだか。お疲れさん。よし、エビ探すぞエビ。 戦ってるあいだにその辺落ちてきてるかも……。」 エビに構っている場合じゃない。 |