今どき珍しい複数車両編成の移動動物園。
その構成からか、市街地には姿を表すことがないという。
一度止まればお代は要らぬと門戸を開き、誰であろうともてなしましょう。
不思議と利口で可愛らしい、凛々しく華麗で麗しい、そんな生き物が迎えてくれます。
陸海空を問わず、世にも珍しい数多の生き物たちをどうぞご覧あれ。
ただし、人気のない場所には気をつけて。
動物たちの声に混じり、すすりなく声が聞こえてくる。
家に帰りたいと、自由にしてくれと、助けを求め嘆く声が聞こえてくる。
嘆きたくないのであれば気をつけて。
そんな、怪談めいた、1つの噂。
異変以来、そこに新たな要素が加わった。
「アンジニティからの侵略者が、本来あるべきものを閉じ込めて、成り代わっているのだ」と。
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【調査結果】
対応:監視継続
危険度:低
敵対性:低
友好性:低
当該“群体”(以下、甲とする)は、イバラシティ(以下、乙とする)に対する害意はないものと暫定的に判断する。
甲への内偵、及び直接の聞き取りより、甲の有する生物群はアンジニティ(以下、丙とする)由来のものであり、乙のものではないことを確認済み。
甲は特定の個としては機能しないが、対一般人折衝を行う自称「園長」(以下、甲子)、及び対強度異能者折衝を行う自称「ジュゴンのザンちゃん」(以下、甲丑)が重要構成因子となっている。
甲子はヒト型をとっており、やや太り気味の初老男性様の姿を呈する。
日常会話などについては明快に返答するが、噂の真相、動物の出所などに触れると沈黙し、停止する。
甲丑は自称の通りジュゴン成獣の姿を呈する。
この個体は磁性を利用したボード(子供用玩具のラクガキボードであると目される)で会話が可能。
甲に対する害意、あるいは強度の猜疑をテレパス様の能力で感知し、接触してくる。
甲丑の言によれば、甲子は甲に対する善意的協力者であり、同時に乙に対する善意的協力者であるという。
甲は丙を乙から摘出することを目的として行動しており、乙に対する害意はないとの回答を得られた。
内偵の結果としてもその内容を肯定する証左が得られており、現時点において回答は真であると判断できる。
ただし、現状確保された丙の生物は保持されたままであり、テロ的な一斉開放などが予測されるため、監視解除はありえないと断ずる。
よって、即動は不要であるが、監視の継続をもって不審の際に改めて対応を検討する。
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アンジニティ産のイバラシティ守るアニマルです。
善悪問わずアンジニティ産の物品を回収します。
「托卵設定の友人アンジニティモブを失踪させたい!」とか「モブを使ったギミックを用意したい!」とかあればなんか適当に呼んであげてください。
本体はザンちゃんですが、私が死んでも代わりは居るもの。