［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「ふー……」


　私は目を閉じていた。







「あー」


　私は目を開けた。
　イバラシティの地形を、我らがアンジニティみたいに荒れさせたような空間。
　ここは、そう、ハザマだ。

　故郷に雰囲気が近いから居心地がいい？
　そんなわけないじゃん。
　居心地がいい故郷だったら、よそを侵略なんてしない。
　ハローハロー、マイファッキンスウィートホーム、ゴーツーヘル。

　私たちの侵略は、どうやらまだうまくいっていない。
　当たり前だ、まだたいして攻撃もしていないのだから。
　ただし、私個人は、このハザマの中でも上位二位に入る影響力を獲得できたらしい。
　上々の一歩目を踏み出せたってわけだ――それは道から外れて外道に落ちる一歩目かもしれないが。


「皮肉なもんだ」


　実のところ、私はあまり熱心にイバラシティへの侵略に取り組む気はない。
　奪えればいいなとは思うが、必死になるつもりはない。
　そんな人間が、運とはいえ優れた侵略行為ができるとは。
　嬉しいというより、そう、肩をすくめたくなる。

　実際にすくめたってよかった。
　この赤黒い空間で誰に見とがめられるわけでもないし、見られて困る行為でもない。
　でも、私はそうしなかった。

　かわりに、おもむろに髪に手を突っ込む。
　二つにくくってある髪を解いてがしゃがしゃかきまわす。
　それから目を閉じて顔を手で覆い、深呼吸を一つ。

「あー」

　私は目を開けた。







「……やっぱ、こっちの姿の方が落ち着く――『なんてことはないわね』」

　私は物の色を変えられる。
　黒髪を金髪にすることも、白い肌を小麦色にすることも、簡単にできる。
　眼鏡よりも、服よりも、メイクよりも、SNSのHNよりも、簡単に変えられる。

　だからまあ、なんていうか、どうでもいいのだ。
　どうだって変えられるものにこだわりはない。
　そんなもので落ち着くかどうかなんて関係ない。

　白も黒も塗り替えられるなら、どちらも一緒だ。
　正義も悪も。
　敵も味方も。
　イバラシティもアンジニティも。

　髪に触れる。肌に触れる、色が変わる。







　どうせ何色になったってどこに行ったって、きっと虚しいままなんだ。
　私は私である限り。

ItemNo.6 イタメシ を美味しくいただきました！
　体調が 1 回復！（20⇒21）
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

メーコ(1439) は 藍鉄鉱 を入手！
メーコ(1439) は 何か固い物体 を入手！

疾走雑草 をエイドとして招き入れました！

武術LV を 5 UP！（LV0⇒5、-5CP）
料理LV を 2 UP！（LV3⇒5、-2CP）

ItemNo.7 不思議な食材 から料理『さくらのはがきもち』をつくりました！
　⇒ さくらのはがきもち／料理：強さ15／［効果1］治癒10 ［効果2］－ ［効果3］－


白亜(956) とカードを交換しました！

白亜ノ龍爪 （ドローバック）


イバラ を研究しました！（深度0⇒1）
イバラ を研究しました！（深度1⇒2）
イバラ を研究しました！（深度2⇒3）

エキサイト を習得！
リフレックス を習得！

チナミ区 J-11（山岳）に移動！（体調21⇒20）
チナミ区 K-11（山岳）に移動！（体調20⇒19）
チナミ区 K-12（道路）に移動！（体調19⇒18）
チナミ区 K-13（道路）に移動！（体調18⇒17）
チナミ区 K-14（道路）に移動！（体調17⇒16）

―― ハザマ時間が紡がれる。



Cross+Rose内が梅の花に囲まれた景色となる。












エディアンが香りの元へと振り向くと――









満開の梅のなか、小さな屋台を構え、窮屈そうにベビーカステラを焼く大きな鬼がいる。






鬼の口へと放り込まれる。






口をもぐもぐさせながら、無愛想に返事をする。






屋台の前ではしゃぐエディアン。






チャットが閉じられる――