アイアウト平原。
一面に広がる、牧歌的な草原でグミとスライム達は休んでいる。

「よしよし、近接戦闘に特化させただけあって硬いわね。 ちょっと硬すぎな気もするけど……」
そう言いながら、グミはボーンの外骨格を撫でた。
特訓で挑んだ謎の部族に集中砲火されたり、野獣に引っかかれてもピンピンとしている。
それにしても、これは何の骨だろう。 実は彼女もよく分かっていない……。

「これならガンガン盾にしていいわね。 まだアックスも前線には立てないだろうし。」
かたわらでは、ボケーッとした若いスライムが獣の肉を眺めている。
そのへんで捕まえた期待の新人だ、どうやら斧使いに育てるらしい。

「まだスライムの気配もするし、今はとにかく北へ急がないとね。 いくわよ！ ……こらっ、いくんだって」
休憩を終えると、また少女は歩き出す。 だらけるスライム達を引きずって──。