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カルパンティエ商会のヒラ商人。
生活関連の魔法を覚えておいたらズボラできそうだから……とキシェタトルの学院を卒業した年に魔王侵攻が始まるも、薄い胸を張って参戦拒否。
同級生が旅に出たり、あるいは兵士になる中、そんなことやってられるかと商会入りした。彼女にとっては魔王との戦いより、薄い財布の方が遙かに問題だったし、寝床はふかふかしてる方が良かった。ついでに生活力は壊滅していた。家では酒も飲む。

商会が情勢に倣って新たに武器を取り扱い始めたように、行商に出るぐらいの野心があれば良かったのかもしれない。しかし、言われた課題はそつなくこなす彼女の潜在能力が引き出されることもなく、在庫や契約の管理などそんなに遠出しなくて良いお気楽な生活をしていた。
少なくとも新しい支部長がやってくるまでは。

商人としてはお気楽な語り口とは対照的な、博打を厭い、堅実で、有事の切り替えも早いタイプだが、真正面以外の脇に甘い――関心が薄いともいう――悪意を以て自分を利用とする者に弱く、たまに貧乏くじを引かされることがある。
気分で噂や公式な通達を聞き流すことも多く、新支部長のことは1年ぶりに支部に"飛ばされた"後輩だと思っている。これは先輩面するチャンス。えへん。