トゥルーオレンジ。全員を同じ色に染めあげる夕日の色。
　クロムイエロー。誰かが幸せだと語った色。誰しも幸せを舐めてはいけない。
　モスグリーン。駆け上がって街を見下ろした丘の色。

　合流したの二人はどちらも女の子だった。
　朗らかで明るく、一人で前に出れる勇気を持つ人。
　鎧の音を奏でる、やや乱暴そうな口調と行動の人。

　彼女らが示した先に特に意見せず着いていったら、草木の青臭さと水を多く含む少しひんやりとした空気のところに出た。森林か。足から人通りのある、固められた土の感触がする。
　それでも素足では少しぬかるみを感じる。長い銀髪が揺れて転ばないかとちょっと心配したりした。

　鎧の音は規則正しく、悪路であってもぶれることがない。ずいぶんと旅慣れした人なんだろう。