2回の記録
宇宙への門は広く、その門は七色に輝いている。猫の門から入れ(ロロによる福音書 16:11-13)
ウチュー☆ネコはきらめく夢の大陸に降り立った。お供にはもちろん宇宙猫、深淵のアイツ、愉快な仲間たち──シマシマのきりんはめんどくさがりで、グルグルのへびは皮肉屋だ。虹色の友人達は遥かカナタの動物園を逃げ出してネコたちと行動することにしたのだ。つまりプリズン☆ブレイク。逃亡者たちは心強くウチュー☆ネコに語りかける。「このお札を高く掲げると仲間が増えるぞ」「俺は働きたくないからな」ウチュー☆ネコの手には虚無色のカード。どの角度から眺めてもノイズが混ざるスペシャルジョーカーだ。1度振りかざすとそこには蛮族っぽい人がいた。ネコは彼に宇宙の真理を解こうとしたが、彼には彼の乳酸菌、もとい神がいるというので丁重に取りやめた。信仰の食い合わせは悪く、腹を降す可能性があるのだ。乳酸菌なので。ふわふわのながれをもつものにもねこを渡そうとしたが、ふわふわはすでにねこなのでじゅうぶんであった。ねこはふわふわであるのでふわふわはねこなのだ。他の場所にも存在してそうな少女や、となりの番号のものなどがあつまった。人が多く深淵のアイツはひっこんでいた。彼はシャイなのだ。これはアイツとネコが学生時代の話になるのだが、アイツは自分から突っ込んでくるネコ以外の友達がいなかったりした。これは深淵のアイツが眼帯と包帯をオシャレに巻き、日々赤インクでせっせと染めていたことと関係はなくはないが、アイツは人目を気にしないわりに人に話しかけるのは苦手であった。目を合わせると照れてしまうのである。あのころのネコはくりっとした目でアイツをガン見していたが、不思議とネコが相手だとアイツもシャイになることはなかった。青春の味である。今やアイツもよく深淵を見つめるものがいるため、見られることに慣れてきたのだった。最近はサービスでウインクもしてくれる。その後虚無のカードで集った人々と少々親交を深めていたが、ネコはふらりとPTを離れてしまった。猫はきまぐれなので道理である。つまり迷子(ロスト・バゲッジ)。深淵のアイツは深淵よりも深いため息をついた。仕方ないのでお手紙書いた。それは深淵のアイツの伝手──組織『Mystic』への応援要請である。そうこうしてウチュー☆ネコの旅のおともに一人の男性が追加された。その正体とは!(ネタバレ:それはウエスタンハット.