#40 PT
潮風の吹く中、船が港に着いた。
今日も腕に覚えのある旅人がこの町に流れ込む。
ある者は名声を求めて、またある者は自らを試すため。
中には商売のために来たという者もいる。
そして、ここにも一人……
町を歩いていると、休憩中の警備兵に会った。
「やあ、君も旅人だね。
とすると、魔界に行くのかい?
だったら、北にまっすぐ行って関所を越えれば行けるよ。
でもその前に、酒場や広場で話を聞いて、この大陸を知るといい。
ついでに人助けをしてくれると助かるな。
いい経験になるだろうし、何かアイテムが手に入るかもしれない。
治安がよくなれば、我々兵士も旅人を助ける余裕が出てくるしね。
やりたい仕事や行きたい場所がなければ、町を守ってくれるだけでもいい。
色々言ったけど、旅の成功を願っているよ。」
そう言うと、兵士は通り過ぎた。
別の旅人にも、同じ話をしているらしいのが聞こえる。