No-49 秋のおでん屋台ぐんぐにる

「店主、おるか、店主」

「（久々にやって来た客は屋台の暖簾を払い除けながら老店主の顔を見付けると手にした包みを差し出した）」

「久しく呑みに参らなんだからな、これは土産だ。
汝、知っておるか、この月の終わりに盛大な南瓜の祭があると云う話しを。
汝の屋台でも南瓜を出すのだろう（決め付け）
ならば祭の習慣に従い、これでも着ているが良い。」

「（包みを開けば其処には何処ぞの灰色の魔術師かもしくは魔法学校の偉大なる校長か、と云ったいかにも魔法使いのローブが一式。
　半月型の眼鏡と、豊かな髭に加えて更に増量させるだけの付け髭、短い杖、等等）」

「南瓜が煮えたら我にも献上せよ。」

「どうやら僕が寝ている間に勝手に事が進んでいるようだから、その時は起こしてくれると嬉しいな。
新作メニューの味見、僕もしてみたいからね。
というか、寝ている間にどこかに行ってるということは、色んな人が僕の寝顔を見てるってことなのか……
恥ずかしいとは思わないけれど、何だか変な感じだよ。

しらたき、って食べ難いよね。すぐばらばら解けてしまうよ。何か食べるのにコツはあるのかな？」

「ははは。浜風ですっかりカラダ冷やしちゃったからね。
おやっさんの汁おでんはありがたいよ。うん、あったまる。
っと、俺もヤクルトのお姉さんと同じ熱燗一丁よろしくね」

「ところで、おやっさん。
『秋の』と付けたからには自信の新作、あるんだよね？」

「＞おでんのおじさま
えっ？あのっ…ちょっ…べ、別に私おかしくなっていませんよー！？」

「あっ、そういえば頼みがあるんですけど、私のろぼっとの動力におでんが必要そうなんです。後でロボットのタンクに詰めてもらえませんかー？」

「(主神の言葉に頷いて)
人を助けたことが、廻り巡って人に助けられると、工房冥利に尽きますね。

それぞれはバラバラなのに不思議と纏まりがある、ここの屋台に居並ぶ人達みたい…そういうの嫌いじゃないわ。」

「(符を受け取り主神に手渡してくれたサヴィニーさんにお礼の言葉を添えた後、大根に箸を伸ばしては口へと運んでいる)

直にまたコンファインする事を考えれば、力は蓄えておいた方がいいですね。」

「(符を渡すのに適した存在がいないか辺りを見回すも、カモノハシの姿はなく諦めかけた所で狼達の存在に気がつき、手招きをして)

これを主神さんにお願いできるかしら…？
(符に白米と秋刀魚に醤油と書いたものを運んで貰えるなら渡そうとした)」

「はい、いただいてます♪
サンマ美味しく焼けてますね、流石主神様……。

補具の工房は少ないので、主神様の工房はありがたいのですよー。」

「わーおいしそう。」

「いや、そうでもない…と思う。いやまぁこんなのが付いてるからそう思っちゃうんだろうけどねー。(頭のねこみみを軽く引っ張ってみて)」

「(餅巾食べつつ)そうそう、なんか女の人から銀貨を貰ってねー、その後の攻略戦に参加してたら早速なんか閃いちゃってさ。」

「私の時は相手のガッツを無効化してそのまま戦力を削ることができたよ。これは便利だね。」

「近接系の人達しかこうゆう銀貨は作れないらしいから、他の依代さんの分も頑張って生産したいね〜。」

「あ、出遅れた！私にも秋刀魚！大根おろしとぽん酢で！」

「おー、ありがとよ。
気の持ちようねぇ…ある意味毎日がお祭り騒ぎだがよ。
金もろくすっぽ持ってねえ奴らとやりあったってしょうがねえんだがな…（がんもつっつきつつ
」