No-187 幼女と天使とミドルな旦那の珍道中

「まぁ適度に殴りつけたほうが本人も喜ぶのではないかのぅ。そのような風情を醸し出している……ような気がする、しのぅ。うむ、戯言じゃ。」

「まだ１３ゆえ人生というには口幅ったいものがあるがの。姉様達と離れる際には身を切られるような思いがしたものであるが……それでも、あの頃の我を育ててくれていた二人の思い出は、かけがえの無い優しきものであることよ。」

「リスト殿も、きっとわかろうと、思う。もしやしたら、既にわかっていて、忘れていたりなどはしはすまいかの？」

「[あー……]」

「[うむ、その……であるな。我は物心ついて後、父親というものに撫でられたことがない。であるがゆえに……ぁー……その、だな。]」

「[少しばかり、役得に甘えさせてもらうこととして、だな。まぁ、その、なんだ。ぎゅっとさせてもらえるならば、おぬしの方も存分に撫でてもろうて構わぬぞ？]」

「うにーうにー（抗議の声）」

「……っぷはぁ。僕のほっぺがのびちゃったらどうしてくれるんですか。責任取ってもらっちゃいますよ。」

「でも誤解させるようなことを言ったのに……
ぼこぼこになんてされて無いですからねっ。いつも仲良くぷにったりぷにったりしてたのですよ。」

「そしてリストさんが！？　あぁ、こんなに老けてしまって……どうしたのですか。呪いですか。きっと変な依代に移ってしまったのですね。可哀想に（ほろほろ」