No-297 10時と3時にはお茶会を

「フィー様･･･！！
(青年の姿が白猫に変わるのを凝視し)

･･･フィー様は普通の使い魔猫さんだとは思ってませんでしたが･･･。
まさか、かの方の正体がフィー様だったなんて･･･。(白猫の頭撫で撫でぽふぽふ)
愛らしいこのお姿とのギャップが･･･。(そこ？)」

「(また青年の姿に変わったのを眺め)
･････。
････もしかして、猫のお姿だと色々･･･主に手が届かなかったりとかの不都合があるから、此方のお姿を取られているのでしょうか、フィー様は？(真顔で問う)」

「素麺を流すための竹筒の用意や、水がきちんと流れるようにする･･･ですか･･･。
そう言えば、本で読んだ流し素麺の図は、大掛かりな仕掛けが作られていたような･･･。(首捻り)
専門の知識と技術なしに、それを用意しようと思えば確かに労力も体力も時間も、掛かりますわね･･･。」

「でも、みづほ様の仰る通り、そうした労力を払って手に入れる美味と涼味ですからこそ、何倍も何十倍にも美味しく感じられるのかもしれませんね。
･･･何だか益々、流し素麺がやりたくなってしまいましたわ。(くす)」

「わぁ、ありがとうございます。
そうですね、寝る前に飲むとよく眠れます」

「一瞬ですけど、冷たいものを飲むとひやっとして気持ちいいですもんね。
だからといって飲みすぎたりすると後で大変ですけど」

「はい、おいしいお茶を自分で入れられたら素敵だとおもいます。
そうですね、オーソドックスにアールグレイとかでもいいんですけど、
シナモンティなんてどうでしょうか？」

「なるほど。
変身が自由自在なんですね。
一人のときは、って言うことはお連れの方がいらっしゃるときはいつも猫なのでしょうか？」