No-63 芝生でごろごろする

「久しぶりじゃの。しかし、久しぶりすぎてタグの使い方を忘れてしまったようじゃ…」

「こうであってるかの？」

「まあ、前と変わらずごろごろするのが儂の仕事じゃ。」

「僕がどうこう言えることではないけれど、女王は健康的で魅力があるとおもうんだけどなあ。」

「じゃあ……じょ、女王、サマ。（物凄くびくびくしながら）女王さまは、どこの女王サマなの？　どこかの国にすんでるの？」

「エネミーがいなくても、仮想敵をでっちあげて
防衛予算を減らさないようにするのは
国防族の得意技デース ごろごろ」

「ごろごろ再びなのですー。
わたしもゆっくりごろごろさせてもらいますね。

この先の学院には芝生はあるのでしょうかね。
……スポーツとかやってなさそうですけど。」

「ある種の甲斐性ですよ、これも。ま、僕自身は迷うことなく甲斐性なしですけどね。
こんな、口先三寸で世渡りしてるようなのに立派な性根が座ってても困りますけど。」

「
で、ええとなんです。芝生の掃除でしたよね？なんだか知らないけど、ものすごく長い時間が経ってる気がして落ち着かないんですよね……不思議なこともあるもんですよ。」

「
これでも、時間に関しては相当に敏感なつもりなんですけどね……所詮、ちょっと神様に好かれただけの人間の力なんてこんなものですか。」

「
……まっ、そんな重い話はいいですよ！ささ、どこを掃除しましょうか？」