『召喚士』からのひとこと(特別編)

シンボリックウエポン
紅剣を持った青年
「おいあんた、武器に詳しいらしいな?」
テンコ主任
む、なんじゃオヌシは
テンコ主任
左様。武器においては妾、並ぶ者はないと自負しておる
紅剣を持った青年
「じゃあこれ見てくれよ。よくわからん武器を拾ったんだが、扱いがよくわからなくてよ」
テンコ主任
なんじゃオヌシ、戦士系みたいなナリしとるくせに……
紅剣を持った青年
「鑑定屋じゃねえんでな」
テンコ主任
まあいいか。ふむ……
青年は剣や槍などの武器を見せました。よく使い込まれているもので、不思議な力を感じます
テンコ主任
ほほう。これはシンボリックウエポンじゃな
紅剣を持った青年
「シンボリックウエポン?」
テンコ主任
カレイディアで伝説を作った者が扱っていた武器じゃ。武芸において秀で、それによって業を為した結果。彼らが使っていた武器に価値が出来ることがある。そして彼らが逝った後、残った武器が独自の存在として認識されたもの。それがシンボリックウエポンじゃ
テンコ主任
シンボリックウエポンは武器として、必ずしも高い価値を持っているわけではないが、扱っていた者たちは確かな実績を遺し、その業を継ぐという特性を持っている。実力の方が後からついてくる不思議な効果を持っているのじゃ
紅剣を持った青年
「よくわからねーな。後からついてくるってどういうことだ」
テンコ主任
簡単に言えば、ヘボが使っても達人級の腕前になるという事じゃよ
紅剣を持った青年
「ってえと、魔法の武器みたいなもんか?」
テンコ主任
どちらかというと、呪いの類かのう。シンボリックウエポンは意志を持っていて、持ち主の頭の方をある程度操ってしまうという話じゃ
紅剣を持った青年
「呪いの武器かよ……。それは厄介だな」
テンコ主任
といっても基本的に持って得する事ばかりじゃよ。鍛えなくても高い効果があるし、かの英雄器に匹敵するとまで言われる魔法効果もある
テンコ主任
加え、武器の意志があるインテリジェンスな側面もあり、武器が自分の意志で攻撃するとも言われておる。あまりに強すぎて、武器によって持ち主が操られていると見えるほどじゃ
紅剣を持った青年
「なるほどなぁ」
テンコ主任
逆に、なんでこんな効果があるのかイマイチ解明できないせいで、アイテム工房で鍛えることが出来ないし、量産品じゃないから一種類は世界に一本しか存在しない。自分で作ることは不可能じゃし、欲しくてもなかなかでまわらんじゃろう。欲しい奴は一財産投げ打ちかねない品ぞ
テンコ主任
まあ、所持者を無双の戦士に変えてしまうという武器じゃ。戦士であれば一度は握ってみたいものであるな。工匠にとっては邪道きわまりないから、好かんが
紅剣を持った青年
「よくわかったぜ。道理であいつら手強かったはずだ」
紅剣を持った青年
「ありがとな嬢ちゃん。あやうくゴミに出すところだったぜ。メイドさんに売ってきてもらうかね。じゃあな!」
青年は武器を持って、どこかに行ってしまいました。
テンコ主任
いやまてよ……そもそもオヌシ、この武器どこで手に入れた?
テンコ主任
ちょっと待て、その武器、妾に譲らんか、高く買うぞ
テンコ主任
おーい