No-49 おでん屋台ぐんぐにる

「へぇ。マスターって地元じゃ慣らしたクチなんだ？
やっぱタダモノじゃねーよな。……ロッドつーとあの駄メガネか。
あいよ。んじゃ、見てくるわ」

「（ロッドとは入れ違いになったようだった。そして眼下に広がる獣小屋の惨状───）」

「……ファック!!　荒れまくりじゃねーか。
なんだよこの三回戦ぐらいやらかした後のラブホみてーなのはよぅ……
シメっぞあのクソ駄メガネ……（ぶつくさ文句垂れ流しながら掃除をしていた）」

「Ｑ：何故闇夜の赤提灯というのはこうも人を惹き付けるのか？
Ａ：どっちかというと食い気の方が重要です。」

「……はっしまった。
ダチョウ「マン」だから、連中全て雄じゃぞっ！？（がん）
……普通に肉を狙うしかなさそうじゃな……！
ただ連中は脂の少ない赤身だそーじゃし、あまりおでんには合わんかもしれんのー（ふむ）
そのまま焼いて塩コショウで、と言う方向かもしれん」

「あー素手は、のぅ（口元の爪楊枝くいくい上下に揺らし）
残念ながら儂は後を考えず突き進むというのは性に合わなくての。
流石に弟子入りするには捨てるものが多すぎる、と言う事で撤退じゃ。
ベストよりベター、と言う事で潰しの効く方向を維持、じゃよー。
……そんな訳で、工房としての競争相手は減らんので引き続きよろしく、じゃな（口の端持ち上げる笑み）」

「男の扱いはさておき、ハーレムをつくりそうには見えるの（うむ）
一夫多妻は、ちゃんと全員を幸せに出来んとやってはいかんのじゃぞー？
……むしろぬしのふれこみからはいつも妄想一杯な気がしておったが、意外と考えておってびっくりじゃ（酷）」

「ただのぅ（おちょこで熱燗を一口）
そもそも召喚士は理解してもらおうという気がなさそうじゃぞ？
行動で示すという事かもしれんが、嘘でも真でも、言葉に出さねば通じん。
なので解決しても歴史の闇に葬られるだけで、勝ち組になる、のは難しそうと思う次第じゃ。
それでも勝手に依代が集まっている辺りは意外じゃがのー。
魂を奪われたこの世界に住む民も、もはや勝たねば滅びる、と言う危機感を共有しているという事なのかの？（はて）
」

「（色々騒がしいゾンビ娘周辺は遠目に眺め。牛スジもぐもぐしつつ）
……ゾンビなのに、味覚はばっちり残っているのじゃなー。
味にうるさいゾンビとか初耳じゃ。
てっきり、血の滴る肉を所望とばかり思っておったが……（ふむ）」

「＞オデン神
（ゾンビ野郎が一瞬摘み出されるのを止めはせずにそれで良いとばかり頷き）

ほう、ではそのがんもどきとやら、我も一ついただこうか。
代用品と云うからにはそれに近い味わいがあるものか

（汁の中に浮かぶ具材眺めて肉には見えぬ、と首を捻り）

我の故郷で厳しい戒律を守っている者は、肉類と同じスープの中に浸かっているものを食う事すらせぬが
…我は余り気にせぬ、異教の徒が暮らす土地に我が神の目は及ばず。
汝が言いつけでもせぬかぎりお目こぼし下さるであろう。

（肉そのものを口にはしないがと言いつつ適当）

＞イコ
否、随分と安価なようだ。
我はこのようなもの宮殿で食した事はない

（と、思う。記憶はないが。
　メニューと一緒に書かれた値段表を指差しつつ騒ぎの元へ視線を向け）

……捨て置け、ただの野良ゾンビだ」

「＞カールス
（綺麗な知り合い、と云う言葉に「あれも含まれるのか」とばかりにゾンビを見たが、そいつは良く考えたら別のカテゴリだった）

──ほう、汝の得物はその槍か。
近頃はカタナカジやヨロイカジを開いてはおらぬが、機会があれば一度参るが良いぞ。」

「へえ、ワインもここに置いてあるのかい……僕、あれがいいな。あの……薄黄緑の、あの薄く色づいたやつ。
あれ、これを植えてもおでんは出来ないのかあ……確かにそんなに簡単におでんが出来ちゃうと、商売あがったりだしねえ。

今日は、これ食べたいな。この糸みたいなやつ。（そういってしらたきを指差し）」

「戦場だから、気がついたら何もかも落としてたってことは良くあるよねー」

「美味しいものを食べてパワーアップ」

「コナン＝新一って知り合いが言ってたです」

「（少し幼い顔立ちの少年――といっても15は過ぎているように見え、学生服の上からエプロンをつけている――がまるで最初からそこで働いていたかのようにちょこんとこれから調理される食材の前に佇み）

……この卵、有精卵。入れちゃ駄目。

（どうやら素材状態のチェックをしているようだ）」

「簡単に動物さんたちに蹂躙されてしまう中、ガッツはとても良いアビリティであるとボクは実感しました……。
……お茶に詳しい人の心当たりはないので、取りあえずは水をもらいますね。

それにしても商売は繁盛しているようで、新規のお客さんもいっぱい見えますね。美味しいおでんですし当然ですが……。

>王様
ゾンビさんは友達ですから、噛み付かれたりする事はしませんよー。（卵を半分に切り分けて、ゾンビの分の皿に置いた）」

「おでんー…？初めてみるね。
食べ物かぁ…いっぱい刺さってる。」

「あふい…（もぐもふ…）
おっおいひい！」

「いっちゃんも食べてみなよぉ
ほれ。
おじさん！これすっごくおいしいー！」

「真ん中の丸いの…おいしいな…」

「（召喚師の家を襲ったハリセンボンどもを退け、ちょっと最前線の様子を窺ってみようとびくびくと脅えながら怪鳥の住まうという平原をこそこそと移動する。
と、既に戦闘は終わった様子らしく装備を解いてくつろぐ者、戦友達と談笑する者――平和な光景がそこにはあった。
しかも、どうやら敵の親玉を斃す事に成功したらしい。そこかしこで祝宴が行われている。その賑やかな宴の最中、何処か懐かしい出汁の香りを嗅ぎ――さながら獣の如く、その香りを追ってたどり着いた先は――）」

「お……おでん屋台？何でこんなものが……

（しかし、故郷にいた頃にはしょっちゅう食べた。あの頃の店主の親父さんは自分の事を心配しているだろうか――などと、
詮無い事を考えながら暖簾を跳ね上げ、客の多い屋台の片隅にゆっくりと腰を下ろした）

……どんな所かと思いきや、結構本格的なんですねえ……

（ギターを背負って酔い潰れて眠っている青年がこちらに倒れてこないように気を使いつつ、もう片方の隣に座る、つなぎを着た透き通るような金髪の女性にそっと会釈をする。とても快活な印象を受けるが、その割りにとても物事に拘りそうな……ちょうど故郷で飽きるほど見た、職人のような印象を受ける女性だ。よく見るとゴーグルやグローブなど、職人らしい印象を受けるものはたくさんある。間違いないだろう。）」

「人口過密だなあ……どうもこういう雰囲気は駄目だなあ。嫌いじゃないんだけれど……

（あれこれと意味の無い独り言をぼやきながら、摘み出される何やら危険な雰囲気を持った少女――僕の見識が正しければあれは屍だ。神職として許せないものはあるが、郷に入れば郷に従うものだろう。放っておく――に向かって串を振る、周りから国王と呼ばれる男――渾名かな？それとも元の世界で国王だったのか？威風はあると思うが、別段神気のようなものは感じない。それ以外についてはあまりにも鈍感な身の上としてはあまり考えることも無く、何時の間にやら出されていたコップの水を啜る）」

「（人を観察しだすと止まる所が無い。悪癖と分かってはいるが、それによって知れることもまた人生の実りと思い、捨てきれずにいるのだ――そんな最中、屍の少女と国王を名乗る男の間で板挟みになり、あたふたと慌てる女性が眼に入る。割に勝気そうな容姿なのだが、いやに慌てている。人見知りするのか、それともああいうものが苦手なのか。ある意味とても興味深い、と思いつつそろそろ注文をしないといけないか、などと考えて何を頼もうかと店主へと視線を移している途中で――またもや眼を止める。
同一人物の身体が変わる事も多い――僕は殆ど変わらないが――この世界において、外見というのは当てにならないものというように考えて間違いは無いのだが。少女の身体を持つ、長い三つ編の女性の威圧感。余程の達人か、あるいは野生の虎を思わせる。その威圧感に頭の毛が肥大するような感覚を覚えて思わず目を逸らした）」

「視線のテロリストだな、これじゃあ……斬り捨て御免を食らっても文句を言えないほどジロジロ見てるし……

（分かっているならやめろ、と言う者はここにはいない。そもそも元の世界でも止めなかったし、周りの人間は見られた程度でどうこうなるほど鈍感ではなかったのだ――が。この世界に呼ばれた者は大概腕利きだ。その視線というのも敏感に察知され、場合によっては不快感を植えつけるだろう。
考えながら観察を続けてしまうのはもう救いようが無いという事だろうか。腕に数え切れないほどの生傷を付けた赤毛の男を見る。慈悲深いとも優しいとも、なんとも形容しがたい独特な雰囲気を持つ男性だ。一つだけ曖昧に分かったのは、彼は恐らくものすごく強い力を『秘めている』ということだけ。それぐらいはインチキの易者でも言う、と自嘲気味に肩を竦め――性懲りも無く次の客を見定め始めた）」

「（となりに座る赤毛の男性と比べるから尚更なのだろうが、恐ろしく華奢な少年だ。しかし生傷の数では負けていない。特に火傷の痕が多い事を考えると――捨て身を苦にしない炎の術士？結局よく分からなかった――一番遠い向かい側ではくすんだ柘榴石のような色の髪の、口の悪い女性が帽子を目深に被り、片目を隠した男性――かな？に絡んでいる。酔っているのか、それともいつもの事なのか。絡まれている側も余裕を持って受け流しているが、慣れているのか広い心を持っているのかもいまいち判断が付きかねるところだ。
そこからさらに隣に目を移すと、何やら危険な雰囲気をまとった少女が目にとまった。男言葉と女言葉が交互に入り混じり、しかも敬語で喋る女性側の人格がえげつない事をさらっと言っている。知ってはいけない世界を垣間見た気がして、苦笑いしてそのあたりのことは忘れることにした）」

「（と、そこで少しばかり強い風が吹いた。どうって事はない程度の風だった――と、思うのだが。なぜだがその風に吹き飛ばされかけた――男性だろうか。声は間違いなくそうだろうが、えらく華奢でしかも可憐だ。眠たげな視線がかもし出す気だるげな雰囲気もあるのだろうが――幻想的な雰囲気に一瞬だけ呑まれかけ、慌てて目をそらした先にはまた興味深い人物の姿が。
故郷でも『その辺にいそうな』雰囲気を漂わせている――

【中断。余裕を持って始めたはずが大風呂敷広げすぎでとんだチキレになりそうです。終わるかな……】）」