「現王がとんでもないCP持っておるから魔女もそうなのかと思ったが
どうやら違ったようじゃな…有り余るほどの生命エネルギーをその身に有しながらも
それを御しきれてはいなかった、という事かのう？」

「でもあの魔女も天蓋庭園のネクターの力を根こそぎ吸収したとか聞いたよ？
…今更だけど倒した相手から得られる生命エネルギーってどういう基準で増減するんだろうね？
同じ相手でもこっちの総エネルギー次第で得られる量も違うし、よく分からないね。
自分で扱える力に割り振り切ってなかった分を頂戴しているような感じかな…」

「最前線は…最早止まらないな。遭遇した傍から薙ぎ倒しているようだ。
もう我々は何もしなくても勝手に収束へと向かいそうだが…まぁ、そうもいくまい。
王を、黒幕を倒す事だけが一揆ではない。我々にだってやれる事はまだあるのだからな」

「己の力量をぶつけ、どの程度通用するかを見極めてから再挑戦かの？
使役されておる竜達がそれぞれ特化した対策と性能を有しておるゆえの難敵じゃな…
じゃが次は勝てることを祈っておるよ」

「とりわけ政治というものはシステマチックになりがちで、かつそう易々と
その仕様や方針を変える事はできないものだからな。不具合が生じたまま使い続ければ
どこかしらで歪みが生じ、徐々に大きくなっていくのは明らかな事だ。
…それが現王の代で弾けた、という事なのかもしれない。あくまで推論の一つだが」

「ヒトの集落の近くに棲んでたエンブリオは
兵隊総動員して根こそぎ掻っ攫ってったって言ってたね。でもこの辺の話だからなあ。
人員…労力も有限だろうから、世界中から集めるには力不足だと思うけど…
手当たり次第にしても、もっと別の手段で奪っていたのかもしれないね」

「人間達が栽培しておるのは見た事があるな。花畑というかネクター畑か。
保管も花の扱いに準ずるものだとは思うが…しかし世界中からかき集めたネクターを
一所で管理するとなると、どうするんじゃろうかのう。件の天蓋庭園は
ネクターで覆われている空間だそうじゃが、そのまま持ち込んで放置というわけでもあるまいしの」

そういう　べつの　せかいに　いった　とき　どうなるか　よそうが　つけば　いいんだけど…
ためすのも　こわいし　たぶん　しらべようと　する　ひとも　ほとんど　いない　きが　する

ネクターと　エンブリオの　かんけい…　はなしを　きいてみたい　ような　ききたくない　ような
そういえば　ぼくたち　けいやくは　あたりまえに　するけど　くわしい　しくみとか　しらないね

まあ　けいやく　しなくても　ちからは　つかえたり　するけど　けいやく　したほうが　らくだし…
それに　エンブリオも　いろいろ　いるから　にんげんが　あいだを　とりもつと　いいんじゃ　ないかなあ