No.979 <庭園>INDEX >>
[設立者] ENo.979 レンツ・ドゥ=フェイカー

元王国騎士団副長現庭師を名乗る男を下したあなたの眼前には、十数戸の民家と、その何倍もの数の花畑が広がっていた。
視界いっぱいに広がっている紅色の花弁を揺らすその花を、今この世界に居る人間が知らない筈はないだろう。
――そう、ネクターである。

庭師ブランチマンが守護していたのは、この一揆の原因となったネクターを栽培する<庭園>だった。





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あなたが紅色の絨毯に見入り立ち止まっていると、細道の奥から一人の少女が歩いて来る。

ナル >>
一揆参戦の方ですか。

私はナル。
ルリアンナさんからこの<庭園>の管理を任された、冒険者です。

ナル、と名乗った少女は眼鏡の位置を調整しながら、目付きの悪い翡翠の瞳をあなたに向けてきた。ホーリー・グリーンの髪は眉の上で切り揃えられ、また背もあまり高くないためこちらを睨む表情がよく解る。

ナル >>
それであなたも、ネクターを取りにこの<庭園>に来たんですか。
この辺りの民家を訪ねれば収穫されたネクターを分けてくれますので、花畑のものを摘むのではなくそちらを貰ってください。

それと聞いているとは思いますが、住民達には友好的に接し、くれぐれも一揆の事を話さないでください。
彼らはこの<庭園>の外で起きていることを知りません。不用意に事を告げ反旗を翻されたら、皆さんへのネクターの供給も断たれることになりますので注意してください。

彼女は単調な口調でそう告げると『管理人として必要な説明を終えたから』とでも言うように、去っていった。
同志として積もる話があってもおかしくないのにあれでは無愛想と思われても仕方がない。

しかし彼女の言う事に間違いはない。世界のあちこちで一揆が起きている今、王国軍が安定してネクターの供給出来るのは最早城壁内にある<庭園>だけだろう。折角断った血流を癒し、こちらの流れを断つ事だけは許されない。
<庭園>の住民達は、一揆が起こる前から王国軍に庇護されていた。外の状況を知り得ない彼らに自分達が王を打倒する事を話せば、望まない血が流れる事は確かだろう。

ナル >>
ブツブツと何を言っているんですか。
熱いですよ、気を付けてください。

そんな呼びかけに振り返ると先程の少女が立っていた。手にはカップが握られており、差し出してきている。
帰ったのではなかったのか。その差し出されたカップを前に困惑するあなたに、再び彼女は口を開く。

ナル >>
『友好的に接してください』――そう言う私がまず実行しなければ、他人に強いる事なんて出来ませんから。

私は出来る事なら、この<庭園>の住人達には一揆の事を知らないままでいて欲しいと思っています。
難しい事は承知しています。でも、それがたとえ突けば弾ける脆い泡のような理想郷でも、私は守りたいんです。

表情は先ほどと変化なく、やはり挑戦的な眼差しをしている。口をつく言葉も、淡々と語るそれのままだ。――だからこそそこには、揺らがない決意が垣間見られる。
「おーい!おねーちゃーんー!」花畑のほうから声が飛んでくる。住民の子供だろうか、小道を走る少年少女が彼女に手を振る。
「ロイ、ソニア。手伝いは終わったんですか。」彼女もセミロングの髪を揺らしながら、手を振り返した。

――さっきの評価は撤回しよう。この少女は無愛想なのではない、不器用なだけなのだ。




ナル >>
それであなたは、ネクターを貰いに行かないんですか?
それとも……彼の友人ですか?

口を尖らせそう問いかける彼女の瞳は、さらに吊り上る。
しかしその表情もこの短時間でどこか可愛らしく思えるようになった、と言ったら、さらに吊り上るだろうか?

そんな彼女に対してあなたはネクターを貰うべく別れを告げてもいいし、
この人付き合いが不得手な少女と、まだしばらく歓談を続けても良い。





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このコミュは別件でホームを使用しているため代用としてコミュ枠を使ったサブキャラクター・ナルのプロフィール兼交流コミュです。

自キャラの設定用のコミュなので特に何をするわけでもありませんが、

何か発言をするとナルが不機嫌そうな顔で応えてくれるかもしれません。

たまに全裸男が出現します。

また加入条件はありません……と言いたいところですが、

上のロール文の通り『ブランチマンを撃破した方』のみとさせていただきます。




参加者からのメッセージ

参加者からのメッセージは特にありません。



参加キャラクター : 1名