「ぁー、バーベキューってのがなんで豪快にお肉食べるか、ということね？」

「バーベキューというのは『テキトーな大きさで一口で食べれそうなサイズにお肉をぶつ切りにしてね、カットしたお肉を鉄の串なんかにいくつか刺して。

で、それを鉄の金網なんかに乗っけて豪快に焼くのよ、炭とかで十分に熱した状態で。』ついでにこれまたテキトーな大きさに切った野菜なんかも一緒に焼いたりするのよー。　むしろバーベキューにテーブルマナーなんて必要ないわよ、焼けたお肉を鉄串に刺さったままワイルドにかぶりついたりして食べるものだし？」

「ここまで来るといまだに見つからない新王がホントどこにいるのか気になって仕方ないわねぇ・・・。

この一連の騒動は新王が本当に引き起こしたのかさえ怪しいレベルよ、実はもっと強大な存在が居たりするんじゃ・・・って思えてきてもある意味不思議じゃないわよ。」

「確かに大きな野望でもないとこんな大騒動起こしたりしないわよねー。

最近のことで言えば、エンブリオの中には『強制型』とかいう存在が居るって噂で聞いたことがあるけど、もしかしたらソレが関係している可能性もあるのかもしれないわね。」

「何も進化だからこそ大それたことじゃなくてもいいのじゃない？　小さな一歩だとしても、それって前に進んでるといえないかしら？　私は少なくともそう思うわねぇ。　もしかしたらそのヒト個人にとっては小さな一歩だとしてもイキモノ全体からしてみれば大きな一歩なこともあるかもしれないわよ〜？』

「言葉や文字が本来持っているという力を基礎として事象を起こし・・・使える魔法かぁ。　言葉や文字にはその語源を操る人々の意思が宿るともいえるのかもしれない？とも考えることができるけど。

そして言霊術にはそんな神秘があるというのね？　私が考えていた神秘のレベルより凄かったわね。なんだか素敵なことだと、そう思える感じがするわね！」

「ふむ、『言霊術』ねぇ。どこの世界に伝わる魔法なのかしら。　うーん、機会があるものなら実際に触れてみたいものねぇ。」

＜【ベルン】

ええ。私は元々魔法使いよ。
親が早死にしちゃって、魔法使いだった祖父から色々学んだわ。
自分も先は長くないから、自分が教える事の出来る技術を全部伝えて、一人でも生活できるようにしたかったみたい

それが何の因果か魔王になるんだから、世の中分からないわね…

いないわねえ。これといって後を任せられるような人材は…。
そもそも、魔物達がまとまってるのも私が魔王だからだしね。
種族的なトップだから従ってるだけで、普通の魔物がトップになったらどうなるかは予想つかないわ

……まあ、そもそも。トップ任せてみようかなって奴はいないんだけどね…

そういえば、そっちの魔王の仕事ってどんなのだっけ…？

優しいわねえ。私は怒ってばっかりよ。
好き勝手しようとするの止めたり、物理的に仲裁したり…

そう？　楽しそうに見えるかな。…まあ、そういうの考えるのって割と好きだしね

時間はいくらでもあるし。帰って一段落したらやってみようかしらね？

まあ、来ると分かって迎え入れるって事自体、滅多にしないからね…。
真っ直ぐ玉座に来ないで色んな部屋を漁ろうとすんのよね。なぜか