「未来というのは不確定の塊だわ。それはわかってるつもりではいるんだけど、そういえばいつかもフィーグルさんには『自分とは微妙に違う自分がいるかも知れない世界達』の話をしたことがあったかもしれないわねぇ、
それでも今こうしてフィーグルさんは魔王をやってるわけだけど、その頃と今ではどうなのかしら？やっぱり昔と今では人生設計は多分違うということなのよね？」

「そっか、フィーグルさんが魔王になってから生み出した子達なら大丈夫ね。

・・・・私の世界の住人たちは今の私が魔王になる前からその世界に存在している子たちなんだけど、妙に聞き分けがいいし、皆が皆お互いのことを考えてるし私に誠意を見せてくれてて実にいい子達だと思うの、時には不平不満や愚痴を零すことはあるけどね。・・・まぁ、その子達を誰が生み出したかは知らないんだけどさ。」

「機能日に富んだ時空要塞・・・とでも言うべきか、実に魔王城よねぇ。やっぱり魔王は城を１つは持つべきよね。

とはいえ、魔王も世界広くいっぱいいるから魔王の城ってのもそれだけいっぱい種類のようなバリエーションがあるのでしょうねぇ。なんか城そのものが動いて戦闘を行う魔王城なんかをどこかで見た覚えもあるわねぇ。」

「・・・・ま、私たちにはお酒よりは優雅にお茶を飲んでいる方が絵になるのかもしれないわねー。お茶といっても私は紅茶に限らず緑茶とか珈琲も飲むんだけどねぇ。」

【ベルン】

あら、嬉しいわね。早々食べられるものでもないし。
それほど好きじゃなかったんだけど、たまに無性に食べたくなる事があるから

その時はこっちも、心からのもてなしをさせてもらうわ。
……お肉料理ばっかりだけど

そりゃ気になるわよ、新王。何を目的としてネクターの独占なんて手段取ったかもさっぱりだし。
クローンエンブリオとかも作り出しているらしいし。

そもそも私、一揆の参加は新王を殴り飛ばすのが目的だもの

新しいベクトル…って言える程のものでもないけど。まあ、あるわよ。
エンブリオと協力して、元の世界の魔法をある程度再現できるようにしたり。後はエンブリオのスキルを私が魔法で補助・強化したり。

んー……。どっちかというと、アレね。協力しながら一つの事やってるから、気分としてはエンブリオとの共同研究とか、そんな感じ…

……あ、いや。違ったわ。一つあった。
知り合いに教えてもらった、言霊術っていう技術…いや、魔法？　の真似事みたいなのを覚えたっけ