［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　

アンジニティの勝利のようだということだけ分かる。
当初の前提どおりであれば、いずれアンジニティの住人とイバラシティの住人が入れ替わる。

イバラシティにいて、勤めていたからこそ分かるが、むしろこれからのほうが重要だ。


ワールドスワップが発動すれば、イバラシティは少なくともしばらくは無法地帯となるだろう。
もっとも影響力の高かった鬼が、どの程度のものかというのはあるものの。



説明のとおりであれば、イバラシティにあるものはおそらくそのままだろう。
どのような状態でイバラシティへのワールドスワップが行われるのかは知らないが、
最初から全16区を維持をするようなことを考えでもしなければ、
少なくともアンジニティの住民が、しばらく生き残るに困ることもないはずだ。


ひとつ息をつくと、無音のハザマを眺める。
ヒトのやることは、手段が変わるくらいで、根本はいつだってそうは変わらない。
生きていくために、することをする。
今回はそれがたまたま、ワールドスワップという力に頼った、ハザマでの戦いだったというだけ。
その力比べで、アンジニティが勝った。
イバラシティとアンジニティの関係以外を捨象すれば、それだけ。


この結果を総括するのは、自分のすることではない。
やりたい者が、いつかやるだろう。
アンジニティにいたただの一人は、イバラシティに降り立ったとしても、
ただそこでやるべきことをやるだけだ。
アンジニティにいたこれまでと比べればマシであろうだけで、それは何も変わらない。






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力が抜けたように、どさりと仰向けに転がる。
ほとんど戦い尽くしの36時間。
世界影響力でイバラシティがアンジニティ負けて、ワールドスワップの発動が確定する。


元より、ただの１対１のような単純なものではなくて、
世界と世界の命運を賭けたチーム戦。
全体として上回れなければ、勝てないのは必然。


内側で狐が言葉少なに囁く。
なにか慰めの言葉を言ったところで効果がなさそうのは、見透かされている。


この戦いが終われば、イバラシティの外へ、元いた場所に帰るはずだった。
迎えに来てくれた大事な人と一緒に。
首から下げた小さな笛を指で触る。
別れて、再び会えたと思ったら、また離れ離れ。




こういう性格だから。
捨てきれない。こんな戦いにも、向いていない。けれど。
最後の最後まで諦めたりしない。


まだ、知らない帰り方だってあるかもしれない。
それを、探そうとする人だって、他にもきっといる。


イバラシティに留まることができたとしても、
本当にワールドスワップが発動してアンジニティへと行くことになってしまったとしても、
自分の考え方は変わらないし、やろうとすることも変わらない。
自分の力で目の前にいる人を助けられるなら、そうするだけ。


遠回りをすることになっても、いつか、きっと。
自分の信じるように走り続けたら、先が見えると信じているから。

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