［基本］OK.　［戦闘］OK.　

【？？？？】


──結果から言えばアンジニティの勝利で終わった
しばらくの猶予のあとイバラシティの生き残りはアンジニティへと送られる
そういう手筈らしい

らしい、というのも未だ先の話だからである。
まぁ約束は約束、きっちりと守られるのだろう。

不穏な要素はいくつかあったが、この際気にしても仕方がない


さて、アンジニティとして参戦した我々だが
勝利宣言をうければそこはまぁ各々それぞれの反応をしたことだろう

勝利を喜ぶもの

終わったことに安堵するもの

拭いきれぬ不安から目を背けられずにいるもの

まだ戦い足りぬと血を求め彷徨うもの


それはもうそれぞれ個性豊かに。


うちの同盟のメンバーにも労いの言葉を送りその場を後にする

『俺』には俺の目的があるためだ。




──俺、あの時交じり合った意識、九頭竜坂漆刃、だったもの

という認識でいいのだろうか。

主導権はウルガレスにあるはずだった

だが記憶と意識が交じり合い溶け合う中

彼の中に『いるはず』だった何万の魂の異変に気が付いた

皮肉なことにこのハザマでの激戦を通し
ウルガレスだけの力では自らの異能のエネルギーを賄い切れていなかったのだ

彼を慕う民は純粋なエネルギー体として彼の中に存在していた

だからこそ、彼が危機に陥ればそれを助けるためにその身を都度削り

想いを記憶を願いを全てエネルギーへと変換しウルガレスへ与えていた



そう、だからこそ。

俺が取り込まれた時には、彼の中の民の大半は消えかかっている状態だったのだ

それを俺を通して、俺の記憶も取り込むのだから、当然のように彼も知ってしまうことになったのだろう



それからだろうか、戦いが終盤に向かうにつれて、俺の意識は、この体の占有権を少しずつ得ていった

ウルガレスの記憶と共に、感情だけは、最後まで分からず仕舞いだったが──

ハッキリとした意識を持ち動けるようになるころにはすべてが終わった後。


やることをやりきった彼は、最後の務めを果たした彼は、きっと眠りについたのだろう。



だから、俺は今、ウルガレスの身体でありながら、九頭竜坂漆刃でもあった。

アンジニティとして勝利したが、その結果としてイバラシティへ再び向かうのか

それはまだ分からない。

俺の意思はイバラシティの九頭竜坂漆刃だから。

で、あるなら。

もしも叶うのならばこの戦いでアンジニティへ送られてしまうのであろう友人や──

バカなことしてアンジニティ側についてた『アイツ』。

探すことが出来るのならば、俺も向こうへ向かって探しに行こうと思う。

こんな姿では驚かれてしまうかもしれないが、まぁ……

話せばわかってくれる奴らだと思うので、其処は頑張ってみる、所存であり……。

まぁ、先のことは何もわからないんだからその時になってから考えよう


だから、まぁ運が良ければ、また会おう。


……ってことで〆ておくか。