［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　

ははははははははははは！！！！
ハーーーーーーハハハハハハハハハハ！！！！
あはははははははは！！！！！

燃え上がる高揚感、滾る血潮、熱くなる目頭と振りかぶった剣。息を吸って、吐く。《スミアー》。私の心身奥深くにそれは或る。静寂佇む湖畔に、墨を流し込む。油を流し込む。火を付ける。陽光がこの身を焼き付ける。油彩の筆で塗りたくる。赤く紅く。黒く。全てを眩く、白く。灰が積もる。塗り潰す。塗り潰す。汚す。清める。汚す。浄める。薪を重ねる。灯す。灯す。燃やして燃やして、燃やす。灰が降る。沈める。得る為に喪って、思い出す為に忘れて。思い浮かべる度に重く、沈める。

正義を語る度に、義は歪く、忘れていく。
沈んでいくスカーレットが燃えている。
水面の奥底に、灯火が飲み込まれていく。離れていく。深く深く封される。
遠く遠く去っていく過ぎていく、その眠る顔、その表情は定かでなく、もはやおぼつかない。
だが、熱い。熱が、焼け付いている。
喪ってはいない。失くなった訳ではない。
今この時の力の代償にしても、そこに眠っているだけ。
見えなくなってしまうだけ。

笑いが止まらない。喜びが。震えが終わらない。剣を掲げたまま、私は笑い続けて倒れ伏した。

「大丈夫ですか！？今治しますから！どりゃっ！」

スカーレット……
ムーンライト・スカーレット。
目蓋の奥で、暗闇を見上げる。暗黙の幕が締め切っている。ささやかな月光が、降ってくる。朽ちた舞台壇上にて私は意識と役を取り戻す。

盾にもならぬ。
癒しにもならぬ。
火の粉払いにもならぬ。
香も立てられぬ。

役に立たないお飾りの姫。くだらぬ茶番の演劇の囲い。
救いを求め、正義の穴埋めとして価値があるだけの弱く愚かな、偽りの民。飯炊き女。
女ですらない。白館朱司。

逃避と自己暗示でその場を凌ぐか弱き者。
価値なき者。
それが私を正義たらしめる。私の踏み台。

徒歩川墨吾のように、居ても居なくてもどうでもいい。取るに足らぬ存在。
思い浮かべる度に捨ててしまいたい。
正義になれない敗北者。
妹を見捨てた弱者。
姉を見捨てた、私。
違う。姉が、正義と私を見捨てたのだ。


「お互い、狂気で相方刺さないようにしないとね？

　イカれポンチ仲間として忠告しとくけど。
　次、刺すと思うよ。」

狂気ではない。ぬかせ。私が刺したのは。
私が貫いたモノは。

「ああそれとね。

　あの『妹』、サル真似じゃなくてさ。
　本当に『妹』とする事にしたわ。

　君と違って、私は『妹』を得たわけだ。」

やかましい。盲目の猿の連れ合いどもがぐるぐると。やかましい。私は得ている。私だって本物を得ている。貴様らのような偽りではない。私こそが、正義なのだ。


総ては終わってしまった。

ワールドスワップは止められず、アンジニティに与する醜悪な者共は解き放たれていくだろう。
そして、イバラシティの住民は代わりに流刑される。

「……ドブの価値が伝わるまで、俺があなたの手伝いを頑張ります。 」

「メシアさんの価値観俺にはやっぱり分かんねぇや。 でも姫と騎士やれたんだ、俺の方は残念姫だったかもしれねぇけどなんだかんだで破綻せずにここまで一緒にいれたんだ。まぁ状況が状況だったのもあるけど… 」

「メシアさんが分かりそうなチャンスが来るまで、伝わるまで言います。向こうの生活が俺の力の源だって。ドブには価値があったって。そうすれば今後イバラがイバラでなくなっても…俺はイバラシティの白館朱司で生きてける気がするんです」

総ては終わってしまったのか？

　　　　　否。

私が哀れな民を守れば良い。

私がこの世界を守れば良い。

何も換わらん。

民が換わろうと、悪が換わろうと。









ENo.36泥被る造花 様
ENo.425どこかのだれか 様　が描いてくれました!!カッコいい～～～～可愛い～～～～とても嬉しい……台詞の応酬も好き……決闘って本当に良いものですね……まことにありがとう御座いました!!
( http://lisge.com/ib/k/23/r1303b3.html )←お二方との決闘リンク！
今回更新までにおいてひと時の場を共にしてくださった総ての皆様に…そして、イバラシティ陣営とアンジニティ陣営として戦い、勝敗を分かち合った総ての方々、決闘にて返り討ちにしてくれた強き人々、量問わず素晴らしき重きと熱量を携えて各々のロールプレイを綴って魅せてくださいました総ての人々に尊敬と感謝を……そして長年この縁と創作の場を形にしてくれて保ち、面白きゲームで心を掴んでくれたGM様に感謝を……！！！







「邪悪なる者共、次こそは、滅ぼしてやる」