［基本］OK.　［戦闘］OK.　

俺は、不思議な夢を見た

突然、どこかに吸い込まれて、先の方は赤くて暗い、怖い場所に見えた
人の声がした、だけども機械的に聞こえた

何かわからないでいると、突然俺の持っていたデッキ……いや、その中のカードの一枚が光り始めて、それは大きなリザードマンのモンスターの姿になった

その光るリザードマンは、俺にこう言ったんだ

『行くべきはお前じゃない、私がもう一度、そこに向かうべきなんだ』

そして、その光は俺を突き飛ばして、暗闇に向かっていった
俺はさっきまで吸い込まれていたことが嘘のように、急に落ちていって……

気が付いたら、ベッドから落ちていた


変な気分のまま、俺は学校に向かった
いつもの友達、いつもの顔ぶれ

……だけど、何故だか寂しく感じた
誰かが足りないような、と聞いても、誰も知らないようだった

学校が終わって、いつものカードショップに向かう
その道柄、デッキをチェック。今日はどんなカードを入れよう……俺の楽しみなルーティーンだ

「あれ……なんでだ？なんで俺の魂のデッキが、枚数足りてないんだ？」

何を刺し忘れたのだろう、考えて、他のカードを並べても、思い出せない
何か、大切なカードが無くなっている

……いや、カードだけじゃない。何かが、俺から、この世界から、抜け落ちているような


もしかすると、何かとんでもないことが起こる前触れなんじゃないか。俺は奇妙にそう感じた


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「聞いたか？あの帝国の噂」
「あん、内乱で滅んだ馬鹿どもの国だろ？なんの噂があるんだ」
「実はよ、あの国が滅んだのは内輪揉めじゃなくて亡霊だって噂があるんだよ！」
「……ハァ？馬鹿はお前だったか？」
「ちげーよ！考えてみな、あの滅んだ国で、首都だけ未だ誰も占領せず廃墟になってんのっておかしいだろ？
あそこな、泥棒どもがみんな言うんだよ。……国を転覆させようとした漆黒の騎士の亡霊が出て、襲われるってな」
「へー、そんならエクソシストでも雇っていけば、残った宝を独り占めってか？」
「よくわかったな、そのつもりなんだよ！なあ、いい霊媒師とか知らねえか？」

「おもしれー話だな、んじゃ俺も行ってみるか？」
「うおっ、ライヤの旦那！聞いてたんすか！」
「旦那もずいぶんの歳でしょう、そんなオカルトに首突っ込んでいいんですかい？」
「へっ、ちょうど里帰りでもしてやるかって思ってたんだよ
それにな……」


「その、裏切り者の騎士の霊が本当に出るんなら、俺様がどうにかしてやりたい用事があるんでな」

特に何もしませんでした。