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ミハル 「さて、がんばりましょうか」 |

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守護者《RABBIT》 「――我が脳は我が姫の意思。我が力は我が主の力。」 |

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ミハル 「ぅ、……ぐッ……」 |
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──花の香りは掻き消えて、泥のにおいに満ちていく。 忌まわしき泥が、苗床から ずるり、ずるり と零れていく。 |

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そいつの足元が、水に打たれたかのように揺らぐ。 ── ぐぽり と空気を吐き出して、泥の触手が現れた。 肉のような質感を伴う泥は、体に浮かべた数多の眼玉を ギョロリ、ギョロリ と転がして、敵意ある獲物を認めた。 |

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ミハル 「ぜんぶ、……ぜんぶ、泥を被せて、隠しましょう。 いつもどおり。ふだんどおり。いままでどおり。 何食わぬ顔をして、当たり前の平穏を生きましょう。 大丈夫。ばれやしないさ。だって覚えていないもの。 悲劇も、不幸も、時間もなにも、お花で飾れば気にならない」 |

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指先から、わたしの温度が消えていく。 否。これはアナタの温度だった。 わたしにはなにもない。 わたしに温度があるのだと、わたしは、錯覚を、どうして、 |




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火 水 風 地 光 闇 |
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わたしはこの世界に生きており、彼らもまた生きている。 なれば、例えどれだけ相容れなくとも、協調しなければならない。 |
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この世界で生きることを選んだのならば。 |

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"──生きるのは苦痛だろう、逃れたいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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胎内から滑り落ちた泥が隆起し、肉のような腕を模す。 肉のような山を模す。ばけもののようなヒトを模す。 |
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そいつ世界は、ばけものに満ちていた。 |

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守護者《RABBIT》 「・・・・・・・・・」 |



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火 水 風 地 光 闇 |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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"──生きるのは苦痛だろう、逃れたいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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ミハル 「う、……。……」 |
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どれがだれで、だれがどれだかわからない。 |

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守護者《RABBIT》 「・・・・・・・・・」 |



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火 水 風 地 光 闇 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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"──生きるのは苦痛だろう、逃れたいだろう。 さあ、早く死ね。" |
| 泥被る造花のカード発動! |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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── 足元が揺らぐ。 |
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ミハル 「のりが悪いなあ」 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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死して花となれたなら、なんとしあわせなことか。 |




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火 水 風 地 光 闇 |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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"──吐き気がするだろう、息苦しいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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ヒトをヒトヒト象ヒ象象トヒト象る象るヒト象るヒトをヒトをヒトををを 象ヒトるヒト象をヒトをヒト象ヒトヒトヒト象ヒトを象ををヒトるヒトヒト ヒトヒトヒトヒトヒトヒトヒトヒトをヒト?ヒトヒト象象ヒトがわからない |




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火 水 風 地 光 闇 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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ヒトをヒトヒト象ヒ象象トヒト象る象るヒト象るヒトをヒトをヒトををを 象ヒトるヒト象をヒトをヒト象ヒトヒトヒト象ヒトを象ををヒトるヒトヒト ヒトヒトヒトヒトヒトヒトヒトヒトをヒト?ヒトヒト象象ヒトがわからない |

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ミハル 「あとちょっとだっと思ったんだけど」 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。 |

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ミハル 「のりが悪いなあ」 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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戦ってくれ。抗ってくれ。憤ってくれ。憎んでくれ。 逃れてくれ。苦しんでくれ。恐れてくれ。嘆いてくれ。 お前たちを愛している。 |

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ミハル 「のりが悪いなあ」 |
| 泥被る造花のカード発動! |
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───廻る深みへ |
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ミハル 「今の結構自信あったのになあ」 |
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守護者《RABBIT》 「・・・・・・・・・」 |



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火 水 風 地 光 闇 |
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わたしはこの世界に生きており、彼らもまた生きている。 なれば、例えどれだけ相容れなくとも、協調しなければならない。 |
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この世界で生きることを選んだのならば。 |

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眼。目。め。め。 めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ。 |
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ミハル 「今の結構自信あったのになあ」 |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。 |

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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。ヒトを象る。 |

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ミハル 「もう終わりですか?」 |
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守護者《RABBIT》 「・・・・・・・・・」 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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ミハル 「残念でした。オレの勝ちですね?」 |

