

![]() |
ツカサ 「………カティーロちゃん頑張ろうね…。ツカサも頑張る」 |
![]() |
カティーロ 「もちろんだよ。さ、お邪魔虫をどけちゃおう」 |
![]() |
「……またも、以前見た顔か。」 |
![]() |
「やることは変わらん。 今一度、我らと遊んで貰おうか。」 |

![]() |
遠目には、周囲と変わりない建造物があった。 電柱。看板。標識。街灯。ミラー。人影。 歪に組み合わさって、数を増やし――景色に溶け込みながら"敵"を取り囲む。 |

![]() |
(体のあちらこちらから 闇がするりと漏れこぼれ) |
![]() |
(闇は身体に絡みつき、存在が書き変わる) |
![]() |
(つと指が伸び、歯は牙となり) |
![]() |
(楽しげな表情をしながら、尾を揺らす) |
![]() |
カティーロ 「さーて、頑張ろ!」 |


![]() |
街は生き物のようにうごめいて、 なにかの息遣いさえ感じさせる。 |
![]() |
その街は生きている。その街は街ではない。 あらゆる街を取り込んで自身の一部へと変えた、生物兵器だ。 |



![]() |
カティーロ 「さーて、頑張らなきゃ!」 |
| 椿鬼のカード発動! |
![]() |
辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |
![]() |
ツカサ 「ツカサ……ちょっと疲れちゃった…」 |

![]() |
カティーロ 「俺に触れないで」 |
![]() |
『そんなに飲んだらお腹こわすよ!』 『へーきだって!』 辺りに雨が降る。 しゅわしゅわと音を立て、辺りを溶かす酸の雨だ。 |

![]() |
ツカサ 「ツカサも頑張る!」 |

![]() |
カティーロ 「ふふっ、たっぷり楽しんでね」 |
![]() |
カティーロ 「わぁすごい。次は頑張るからね」 |
![]() |
「人多いよー」 「たこやき売ってた!」 「今足踏んだ!?」 「この辺穴場かも!」 「そんなにたくさん……食べれる?」 どん、どん。にぎやかな声と音だけが聞こえる。 その後にやってくるのはーー |

![]() |
ざわつく気配、大きな音のあと。 色とりどりの花が咲く。 |
![]() |
上空を黒い鴉が旋回している。 |

![]() |
ツカサ 「おいで~!"くじらのぬいぐるみ"!」 |
![]() |
くじらのぬいぐるみ 「……………」 |
![]() |
休みなく、標識があなたを狙って地面から突き出、空から降る。 それで足りなければ建造物が、あなた目がけて倒れ込む。 回避行動以外、あなたに何かする隙を許さない。 |

![]() |
カティーロ 「ふふっ、たっぷり楽しんでね」 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
![]() |
カティーロ 「キミの力を頼りにしてるよ?」 |
| カティーロのカード発動! |
![]() |
ツカサ 「ちょっとだけ冷たいかもだけど……」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |

![]() |
カティーロ 「足りないな、もっと俺にちょうだいよ!」 |

![]() |
カティーロ 「ふぅん、なかなかやるね」 |
![]() |
辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「気をつけてって言ったのに……消毒、染みるからね!」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |


![]() |
カティーロ 「痛みはないよ、安心してね」 |

![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
ツカサ 「ありがとう。ツカサ、もうちょっと頑張るね。」 |
![]() |
カティーロ 「痛みはないよ、安心してね」 |

![]() |
ツカサ 「ありがとう。ツカサ、もうちょっと頑張るね。」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「残念だったね?」 |
![]() |
建造物が道路ごと、滑るように動く。 より効率的に、障害となるものを葬れる地形へ。 |
![]() |
![]() |
![]() |
ツカサ 「危ない危ない……落ち着かなきゃ……」 |
| ツカサのカード発動! |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
ツカサ 「ちょっとまってね、ツカサが回復するから!」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「………ツカサはまだ頑張るよ!」 |
| ツカサのカード発動! |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |


![]() |
カティーロ 「しぶといね、我慢比べに負けたくないな」 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
カティーロ 「残念だったね?」 |
![]() |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |

![]() |
カティーロ 「痛みはないよ、安心してね」 |

![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
ツカサ 「ありがとう。ツカサ、もうちょっと頑張るね。」 |
![]() |
タッタッタッタ…… 木漏れ日のような、緑の光が降り注ぐ。 光の間を足音たちが駆け抜けていく。 けれども、 |
![]() |
そこに緑はない。 黒く枯れたような木々が立ち並んでいるばかりで。 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「俺は諦めが悪いんだ」 |
| カティーロのカード発動! |
![]() |
(死に近付く度に活力が沸き上がる。さながら、死をもって、生を実感するように) |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |
![]() |
カティーロ 「お前の焦り、とても美味しいよ」 |



![]() |
カティーロ 「まだ動くの?面倒くさ……」 |
![]() |
辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |
![]() |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、頑張るね」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、助かるよ」 |
![]() |
カティーロ 「ありがとう、俺も俺の役割をしっかりこなすね」 |
![]() |
カティーロ 「……っ、形を保っていられない、本当を見られる前に……」 |
![]() |
ツカサ 「……ごめんね、ツカサのせいだよね。」 |

![]() |
「大丈夫だよ」 「もう寝てていいよ」 「おやすみ。……」 誰かの声、どこかから差し込む暖かいランプの光、それらが周囲をどこか暖かく包む。暖かく、暖かく、暖かく、暖かく、熱 く。 |
![]() |
『おかえり!』 |
![]() |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
ツカサ 「ツカサが倒れたら、カティーロちゃんを助けられないもんね……」 |
![]() |
ツカサ 「ふー…………」 |
![]() |
ツカサ 「カティーロちゃん…ごめんね。…ツカサ…もうだめかも…………」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
3 0 0 0 2 2 |
火 水 風 地 光 闇 |
4 0 0 0 2 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
||||||||
![]() |
| |||||||||||||
![]() |
| |||||||||||||
![]() |
| |||||||||||||
![]() |
「……本気でやらんと、全てが手から滑り落ちるぞ。」 |
![]() |
「おはようございます。本日は燃えるゴミの収集日です。ごみは朝8時までに出してください」 |
![]() |
突き立ったスピーカーからぶつ切りの、合成したような音声が流れた直後、 溶けるようにスピーカーが消える。 周囲の建物も、いくつかが同じように『収納』されたのち、 |
![]() |
半端に人の形をした"中心"が、建物を引き連れながら移動を始めた。 |
