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ミハル 「さて、がんばりましょうか」 |

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「…………またこいつか。」 |
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「なんでこうも嫌味な輩に好かれたモンかね。 ヒトに恵まれねェのはどこでも同じか。 頼りにしてるぜ、なぁ親友さんよ。」 |

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男 「俺のモンは俺のモン、そうだろ・・・?」 |

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ミハル 「ぅ、……ぐッ……」 |
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──花の香りは掻き消えて、泥のにおいに満ちていく。 忌まわしき泥が、苗床から ずるり、ずるり と零れていく。 |

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そいつの足元が、水に打たれたかのように揺らぐ。 ── ぐぽり と空気を吐き出して、泥の触手が現れた。 肉のような質感を伴う泥は、体に浮かべた数多の眼玉を ギョロリ、ギョロリ と転がして、敵意ある獲物を認めた。 |

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ミハル 「ぜんぶ、……ぜんぶ、泥を被せて、隠しましょう。 いつもどおり。ふだんどおり。いままでどおり。 何食わぬ顔をして、当たり前の平穏を生きましょう。 大丈夫。ばれやしないさ。だって覚えていないもの。 悲劇も、不幸も、時間もなにも、お花で飾れば気にならない」 |

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――鳴り響く。 不快なブザーの音。 |
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――――!! ――――!! |


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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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"──吐き気がするだろう、息苦しいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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アナタの声も。アナタの顔も。アナタと過ごした時間も。 ぜんぶ、ぜんぶ、雨にとけてしまったんだ。 |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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胎内から滑り落ちた泥が隆起し、肉のような腕を模す。 肉のような山を模す。ばけもののようなヒトを模す。 |
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そいつ世界は、ばけものに満ちていた。 |

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指先から、わたしの温度が消えていく。 否。これはアナタの温度だった。 わたしにはなにもない。 わたしに温度があるのだと、わたしは、錯覚を、どうして、 |
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ウサギがその水面にとけた。 |
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ざわざわ ――列を為す 人々の影。 ざわざわ ざわざわ |
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ざわざわ ――列を為す 人々の影。 ざわざわ ざわざわ |
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男 「ううらあぁぁッ!!」 |
| あなたのカード発動! |
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急に霧が立ち込めてきた。 |

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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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ミハル 「う、……。……」 |
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どれがだれで、だれがどれだかわからない。 |

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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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愛している。 例えこの世の誰にも認められずとも。 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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泥の仮面がとけていく。 のどから剥がれて、だれかの声が失われていく。 ……最初は、声からだという。 |
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人の数だけ増えていく。 |
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すべて、意味なんてない。 |
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まだまだ。 |
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誰かの犠牲があればこそ。 |
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ウサギが笑った。 |
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無為だ。それは生きろと笑う。 |
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考えるな。 |
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男 「酒が足んねぇわこりゃ。」 |
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男 「ううらあぁぁッ!!」 |
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「っと、やめてくれよな。」 |
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ミハル 「おやおや……。後でお仕置きが必要かな? なんちゃって。ゆっくり休んでいてください」 |
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同じことの繰り返しだ。 |

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わたしはこの世界に生きており、彼らもまた生きている。 なれば、例えどれだけ相容れなくとも、協調しなければならない。 |
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この世界で生きることを選んだのならば。 |

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……わたしはきっと、もうとっくの昔から死体だったのだ。 それでもわたしは、ひとで在りたかった。 |

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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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── 足元が揺らぐ。 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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愛している。 例えこの世の誰にも認められずとも。 |
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人の数だけ増えていく。 |
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すべて、意味なんてない。 |
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まだまだ。 |
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誰かの犠牲があればこそ。 |
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ウサギが笑った。 |
![]() |
無為だ。それは生きろと笑う。 |
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考えるな。 |
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男 「ううらあぁぁッ!!」 |
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「危ねェなぁ……」 |
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ウサギと視線があう |
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男 「ううらあぁぁッ!!」 |
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男 「酒が足んねぇわこりゃ。」 |
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ウサギと視線があう |
| あなたのカード発動! |
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少しだけ力を貸してあげる。 |

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「しくじったか……」 |
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ミハル 「あちゃ。ううん、オレ、がんばれるかなあ」 |



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1 0 0 0 0 0 |
0 5 0 1 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
1 1 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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"──生きるのは苦痛だろう、逃れたいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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アナタの声も。アナタの顔も。アナタと過ごした時間も。 ぜんぶ、ぜんぶ、雨にとけてしまったんだ。 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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紛れなければ。偽らなければ。取り繕わなければ。 協調しなければ。足並みを揃えなければ。前へ倣わなければ。 |

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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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愛している。 例えこの世の誰にも認められずとも。 |
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男 「ううらあぁぁッ!!」 |
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男 「酒が足んねぇわこりゃ。」 |
| 泥被る造花のカード発動! |
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♪『ひとっつ東に卑怯者』 『ふたつ深い、絶望の底』 『みっつ惨めに這いずり回って …』 『あら?わたしを呼ぶのはだあれっ?だれかしら! 』 |

| 泥被る造花のカード発動! |
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スターシャ 「瀕死の仲間にはこれ! 無理矢理心臓動かしてとりあえず死なないようにします。 あ、効果が出ているうちに後でちゃんと処置してください」 |



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1 0 0 0 0 0 |
0 3 0 0 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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指先から、わたしの温度が消えていく。 否。これはアナタの温度だった。 わたしにはなにもない。 わたしに温度があるのだと、わたしは、錯覚を、どうして、 |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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死して花となれたなら、なんとしあわせなことか。 |

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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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生の対価は苦。苦しみ無くして、生は許されない。 |

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男 「おらァァッ!!」 |
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男 「酒が足んねぇわこりゃ。」 |
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ミハル 「ウ、ぐ……ッ、……!」 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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男 「いい酔い醒ましになったなー」 |
