

![]() |
リヨ 「………………」 |

![]() |
土を巻き上げながら地を褐色の根が割り、 空を覆いながら幹が伸び、そこは見る間に森となる。 |
![]() |
《ずいぶんと冷えるものだ。 こうして我が身で感じるのも、ずいぶんと久しい》 |
![]() |
色蝕の塊 「────退いて。」 |

![]() |
ミロスラヴァ 「Nuckelavee…?」 |

![]() |
《実りの後には冬が来る。道理も道理たることではあるがな。 まさかこのような形で思い知らされようとは》 |
![]() |
《今やそれとて関係のないことか。 互い相対する場において、ここにあるもののほかを考える必要もない》 |
![]() |
《そこの娘、この寒気はきさまの力か。 その傍らの氷人形を見ればよくわかるとも》 |
![]() |
《しかし実に与しやすくもあるな。出所があるのならば潰せば済む。 それがないからこそ、季節のめぐりとは抗せぬものゆえに》 |
![]() |
《その身をもって知るがいい、生ける雪の娘。 木々とて、氷雪にこうべを垂れるものばかりではないことをな》 |
![]() |
疵だらけの身体。虚な瞳。 |

![]() |
胸の空洞の中、赤い糸に繋がれて脈打つ種。 |

![]() |
――そこから芽吹く。 伸びて、広がって、花が咲いて、散る。 花びらはふわりと浮かび、辺りを漂って、 伸びきった枝は空気にほどけて、光の粒になる。 そうして、また胸の空洞から、枝が伸びる。 それを繰り返している。 |

![]() |
花びらが、枝が、淡く輝いてこの場所を照らす。 熱く、触れるものを焦がす光。 見るとどこか苦しくなるような。 |



![]() |
剣のように抜き放つ。 |
![]() |
森 「拳にも似て握り込む。」 |
![]() |
槍の如くに研ぎ澄ます。 |
![]() |
花が舞う。 |

![]() |
腕に、足に、体に、枝が巻き付く。 |

![]() |
光の粒が漂う。 |

![]() |
羽根のように、なにかを求めるように、心臓を縛るかのように。 伸びる。伸びて、身体を守る。 |

| リヨのカード発動! |
![]() |
花の香りがする。 |

![]() |
伸びる枝があなたをきずつける。 |

![]() |
リヨ 「…………」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「お願い…!」 |
| ミロスラヴァのカード発動! |
![]() |
ミロスラヴァ 「痛い…」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「ん…」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「ん…」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「…っ」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「…っ」 |
![]() |
凍てつく大気が軋みをあげる! |

![]() |
ミロスラヴァ 「…がんばる」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「まだ…おわれない……!」 |
| ミロスラヴァのカード発動! |
![]() |
ソーラー 「——ちょっとばかし、手荒にやるぜ。 じゃないと間に合わなそうだ……ッ!!」 |

![]() |
ミロスラヴァ 「…っ」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「痛い…」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「…っ」 |
![]() |
ミロスラヴァ 「…っ」 |

![]() |
声もなくぞろりと揃って一点を見据える無数の視線。 |
![]() |
《『打倒しなければならない』、そうだとも。 言われずとも元よりおれの意志はそこにこそある。 ならばおまえもそれに応えるがいい!》 |
| 森のカード発動! |
![]() |
(――猫のような鳴き声とともに、あなたの影がうごめいた) |

![]() |
《己の力量を悟るがいい!》 |
![]() |
《さほどの暇は与えん。 ひといきにて砕いてやろう。その氷ごと!!》 |
![]() |
花の香りがする。 |

![]() |
花が燃える。燃える。赤い光が熱を持って、輝く。 |

![]() |
花が舞う。 |

![]() |
貫く。 |

![]() |
冷気が研ぎ澄まされていく。 |

![]() |
ミロスラヴァ 「Давай!Давай!」 |

![]() |
ミロスラヴァ 「少し、静かにしてて…」 |
![]() |
《癒し手たる自然の秘奥、そこまで究めたものも多くはあるまい。まさに一意専心の姿よな。 なれば見せてみるがいい。 きさまからそれを奪った時、何が残る?》 |
![]() |
満ちる地気が、木々たちのいずこかに宿る意識を再び呼び戻す! |
| 森のカード発動! |
![]() |
枝が遮る。 |
![]() |
ミロスラヴァ 「ごめん…モモ…」 |

![]() |
質量のままに液体が勢いよく首を振る。 |
![]() |
花の香りがする。 |

![]() |
花が舞う。 |

![]() |
――"たすけて" |

![]() |
リヨ 「…………」 |

![]() |
動かざるはずのものが襲い来る。 |
![]() |
《己の力量を悟るがいい!》 |
| 色蝕の塊のカード発動! |
![]() |
らじちゃん 「ちょっくらお手伝い!」 |

![]() |
花が舞う。 |

![]() |
花びらがぶつかり、焦げる。 |

![]() |
枝が遮る。 |
| 色蝕の塊のカード発動! |
![]() |
リグニス 「さて、些細だが支援をしよう」 |
![]() |
色蝕の塊 「態勢を立て直さないと…」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
5 0 0 1 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
1 0 0 2 1 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
||||||||
| ![]() |
|||||||||||||
| ![]() |
|||||||||||||
![]() |
リヨ 「……うん」 |
![]() |
《こうでなくてはならん。 やはり。やはり……》 |
