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雀部 「道だけ譲ってくれたら見いひんかったことにしたるけど?」 |

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我孫子 「……大丈夫、なんとかしてみせる。」 |
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リヨ 「………………」 |

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土を巻き上げながら地を褐色の根が割り、 空を覆いながら幹が伸び、そこは見る間に森となる。 |
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《木の、……いや、ちがうな。 その色の薄いほう。なんだ、おまえのその力は?》 |
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《生える、育つ。 それにしてはあまりにも前触れがない。 それに何より、出でる時よりこがねの。これほどにまばゆい草のあるものか》 |
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《幻のたぐいか? だとすれば、ずいぶんとよくできているものだ。 おれにも見分けがつかんほどとはな》 |
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《ただそれでもひとつだけ、わかることはある》 |
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《近いがゆえに、相容れん。それならばおれにも理解できるとも。 根付かせるものがいくらいようと、根付くべき大地はただひとつ》 |
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《ならばおれの言うことも多くはないな。 明け渡すがいい。 おまえの立つ場所を。おまえの根付かす地を。ゆくゆくは、あの街を!!》 |
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それはまるで、植物の生長の早送り。 |
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芽生えた黄金はまたたく間に地面を覆い隠してゆく… |


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疵だらけの身体。虚な瞳。 |

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胸の空洞の中、赤い糸に繋がれて脈打つ種。 |

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――そこから芽吹く。 伸びて、広がって、花が咲いて、散る。 花びらはふわりと浮かび、辺りを漂って、 伸びきった枝は空気にほどけて、光の粒になる。 そうして、また胸の空洞から、枝が伸びる。 それを繰り返している。 |

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花びらが、枝が、淡く輝いてこの場所を照らす。 熱く、触れるものを焦がす光。 見るとどこか苦しくなるような。 |



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我孫子 「…………。」 |

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誰にとっての楽園かを決定づけるのは来訪者ではなく森自身。 |
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《ふむ。 片方に気を取られていたが、こちらもなかなかに捨て置けんか。 その腕、測らせてもらうぞ。一手でもって!!》 |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
| 我孫子のカード発動! |
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《与えられるはおれでなく、おまえたちよ》 |
| 森のカード発動! |
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───廻る深みへ |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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雀部 「どうせ痛いんやろそれ。」 |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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花が舞う。 |

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花びらがこどもに集まる。 |


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我孫子 「…耐えてみせる。」 |
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雀部 「『いただきます』」 |
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花の香りがする。 |

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花吹雪。 |

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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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リヨ 「…………」 |
| 我孫子のカード発動! |

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我孫子 「……立て直す。」 |
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成長に耐えきれずに木々はおのずから張り裂けて、なお止まらずに。 |
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雀部 「じっとしときや。すぐ終わる。」 |
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我孫子 「……ありがとう…。」 |
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光の粒が漂う。 |

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羽根のように、なにかを求めるように、心臓を縛るかのように。 伸びる。伸びて、身体を守る。 |

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花の香りがする。 |

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光の粒がこどもを焦がし、肌をきずつけて、 そこに種を宿して、芽吹く。 |


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無数のバリアが少年の周囲を埋め尽くす |

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成長に耐えきれずに木々はおのずから張り裂けて、なお止まらずに。 |
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雀部 「『いただきます』」 |
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光の粒が漂う。 |

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花びらがこどもに集まる。 |




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我孫子 「……立て直す。」 |
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雀部 「気持ちは分かるで?」 |
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雀部 「(やばい…体当たりくらいしかやることない…)」 |
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花の香りがする。 |

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光の粒がこどもを焦がし、肌をきずつけて、 そこに種を宿して、芽吹く。 |


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我孫子 「なんとか…する…!」 |
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雀部 「しゃあないなあ、もうちょっと粘ろか?」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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我孫子 「まだ…諦めない…!」 |
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雀部 「気持ちは分かるで?」 |
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——前触れもなく吹き荒れる。 ひとりでに揺れるよりもなお強く金色を波打たす、不吉の風が!! |
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雀部 「どうせ痛いんやろそれ。」 |
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雀部 「あっぶな…!」 |
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雀部 「どうせ痛いんやろそれ。」 |
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雀部 「好きなだけ荒らしてええで。無くならへんからな。」 |

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狐が死角からタックルしてきた! |
| 雀部のカード発動! |
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花が舞う。 |

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花の香りがする。 |

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枝がこどもに巻き付いて、こどもから芽生えて、光を纏う。 |


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我孫子 「……立て直す。」 |
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蔓延るべき生命を場そのものが選別してゆく。 |
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遊び相手を探して 穂波をかきわけ 駆け回る |
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雀部 「次からそれナシにしいひん?」 |
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花の香りがする。 |

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枝がこどもに巻き付いて、こどもから芽生えて、光を纏う。 |


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我孫子 「なんとか…する…!」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
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雀部 「え~優しいやん。ありがと~!」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
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雀部 「しゃあないなあ、もうちょっと粘ろか?」 |
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雀部 「(やばい…体当たりくらいしかやることない…)」 |
![]() |
花の香りがする。 |

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肌を突き破って、枝が伸びて、体を撫でる。 |

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花が舞う。 |

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光の粒が漂う。 |


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我孫子 「……立て直す。」 |
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我孫子 「……支援する。」 |
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蔓延るべき生命を場そのものが選別してゆく。 |
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雀部 「じっとしとかな、どこ切るか分からへんで。」 |

| リヨのカード発動! |
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朽ち果て力尽きる前に、杯を掲げよう。 |
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花の香りがする。 |

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光の粒がこどもを焦がし、肌をきずつけて、 そこに種を宿して、芽吹く。 |

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光の粒が漂う。 |

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胸の中央から枝が伸びる。広がる。焼く。 |


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我孫子 「……立て直す。」 |
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我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
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雀部 「(やばい…体当たりくらいしかやることない…)」 |
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雀部 「なんちゃら陽炎水の月!」 |

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雀部 「びっくりした?けっこう強いやろ。」 |
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光の粒が漂う。 |

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枝がこどもに巻き付いて、こどもから芽生えて、光を纏う。 |

| リヨのカード発動! |


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我孫子 「なんとか…する…!」 |
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雀部 「え~優しいやん。ありがと~!」 |
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雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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雀部 「え~優しいやん。ありがと~!」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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雀部 「え~優しいやん。ありがと~!」 |
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雀部 「しゃあないなあ、もうちょっと粘ろか?」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
![]() |
雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
![]() |
誰にとっての楽園かを決定づけるのは来訪者ではなく森自身。 |
![]() |
我孫子 「そんな痛そうなやつ、当たってたまるか!」 |
![]() |
雀部 「(やばい…体当たりくらいしかやることない…)」 |
![]() |
光の粒が漂う。 |


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我孫子 「……立て直す。」 |
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我孫子 「仕切り直しだ。」 |
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雀部 「しゃあないなあ、もうちょっと粘ろか?」 |
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雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
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雀部 「しゃあないなあ、もうちょっと粘ろか?」 |
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雀部 「世話焼けるくらいが丁度ええやろ?」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
| 我孫子のカード発動! |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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雀部 「それずる~い。好きになりそう!」 |
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バリアが煌めき 攻撃を弾く |
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我孫子 「……やった、か……?」 |
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雀部 「じっとしとかな、どこ切るか分からへんで。」 |

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雀部 「恨みっこ無し、は、言いっこ無しな。」 |
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光の粒が漂う。 |

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枝がこどもに巻き付いて、こどもから芽生えて、光を纏う。 |

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花の香りがする。 |

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枝がこどもに巻き付いて、こどもから芽生えて、光を纏う。 |

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雀部 「あっぶな…!」 |
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その意は積極にして安定。 一歩を踏み出す力が、いまいちど蘇り来る! |
| 森のカード発動! |
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――完全に計算通りなんてまず不可能だ、誤差を想定する事が重要なんだよ。 |
| リヨのカード発動! |
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リヨ 「……」 |
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もはや蘇ることなく轟音とともに折れ落ちる幹、 力を振り絞るように伸べられ、しかし届かぬ根。 |
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《これほど間を置かず三度目とはな。 このハザマは実に、実に広いものよ》 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 1 1 5 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
3 2 1 4 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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雀部 「逃げる足くらいは残ってるやろ。またな、アンジニティ!」 |

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我孫子 「……勝てたな…。」 |
