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ガズエット 「……」 |

| ゴウ 「喜べ、吟遊詩人ガズエットよ この場所は我々を歓迎しているようだ」 |
| ゴウ 「それに鬼か、化け物め このような場所に住まう化け物だ、地形に注意せぬとな」 |
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ゴウの顔が一瞬、ドロッとぶれるがすぐに元に戻る |
| ゴウ 「よし、ガズエットとやら 我は鬼の弱点を探すため近くに書庫でもないか探してくる。 しばらく帰ってこないかもしれぬが、後は頼んだぞ?」 |

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紫明 「進め進め、希望や願いを捻り潰してやろう!」 |

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遠目には、周囲と変わりない建造物があった。 電柱。看板。標識。街灯。ミラー。人影。 歪に組み合わさって、数を増やし――景色に溶け込みながら"敵"を取り囲む。 |

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「なんでそっちと間違えちゃうかなぁ~~……全然違うじゃん!こっちだよ、こっち!」 スピーカーから声がする。 |

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たったった、と駆ける2つの軽い足音。 |
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道の端には、置き場所を間違えたようにちぐはぐに、 軽音楽の演奏に使うような楽器が何種類も放置されている。 演奏すべき人間は今はまだこの街にいない。 |

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その街は生きている。その街は街ではない。 あらゆる街を取り込んで自身の一部へと変えた、生物兵器だ。 |

| ゴウ 「貴様らのような者におくれをとる我々ではない」 |


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冷たい大粒の雨が、次第に大きく、黒く。 まるで意思を持っているかのようにあなたを狙い、降り注ぐ。 |
| 右に避けた! |

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紫明 「どこを狙ってるんだ熊谷に当たったらどうしてくれる?」 |
| ゴウ 「こざかしい!」 |

| ゴウ 「ふう、危ねぇ」 |
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紫明 「次はないぞ」 |
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『そんなに飲んだらお腹こわすよ!』 『へーきだって!』 辺りに雨が降る。 しゅわしゅわと音を立て、辺りを溶かす酸の雨だ。 |


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ビーーーーー…… 何かの警報のような音と共に遮断器が降りる。 |
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紫明 「もう少し、」 |
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紫明 「人心地」 |
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紫明 「悪くない」 |
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紫明 「悪くない」 |



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カンカンカンカン…… 地理を無視して設置された遮断器がデタラメに降りる。 |
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その向こうを行き交う人々。 |

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紫明 「ちゃんと狙え、当たってないだろう」 |
| ゴウ 「外してやったのだ、感謝するが良い」 |

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ギターの尖った部分で突く。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |



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紫明 「ちゃんと狙え、当たってないだろう」 |
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ビーーーーー…… 何かの警報のような音と共に遮断器が降りる。 |
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紫明 「もう少し、」 |


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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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よそ見しているかと思いきや、していなかった。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |


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ヤンキーみたいな前蹴り。 |
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街の景色が一変する。 道や建物が、まるで今も使われているもののように新しく。 暗く影を落とすアトラクションが、割れた音楽とともに楽しげに回る。 ちらちらと人影が横切る。 |
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「せーのっ!」 |


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ヤンキーみたいな前蹴り。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
| ゴウ 「攻撃角度……大体あの辺りでしょう」 |
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「つぎ!」 |
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ガズエット 「ありがとうございます」 |
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紫明 「どこを狙ってるんだ熊谷に当たったらどうしてくれる?」 |
| ゴウ 「外してやったのだ、感謝するが良い」 |
| 体当たり!! |


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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
「……はい!……今!」 |


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ヤンキーみたいな前蹴り。 |
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紫明 「終わりか?」 |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
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「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「もう少し、」 |
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「いーち!」 |
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「……はい!……今!」 |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |

| 街喰らいのカード発動! |
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『どうして?』 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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「いーち!」 |
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「いーち!」 |



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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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フックで攻撃。 |
| ガズエットのカード発動! |
| 椿鬼のカード発動! |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
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「気をつけてって言ったのに……消毒、染みるからね!」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「もう少し、」 |
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「……はい!……今!」 |
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「いーち!」 |
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「うわっ!」 「あァッ!?」 「イタッ!」 |
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「大丈夫大丈夫、もう一回やろ!コツ掴めばすぐだから!」 |
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「あ、ひっかかった!」 |
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紫明 「退いてろ、すぐ終わらせる」 |
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「大丈夫?」 |
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「大丈夫?」 |


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急所を狙ってみる。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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「いーち!」 |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |

| ゴウのカード発動! |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |

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紫明 「ただじゃあやらせてくれないのか?」 |
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紫明 「必死必死、いいことだ!」 |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
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「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「こんなでかい的外すのかお前は?」 |
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「いーち!」 |
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「せーのっ!」 |
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「うわっ!」 「あァッ!?」 「イタッ!」 |
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「大丈夫大丈夫、もう一回やろ!コツ掴めばすぐだから!」 |
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「あ、ひっかかった!」 |
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紫明 「退いてろ、すぐ終わらせる」 |
![]() |
「大丈夫?」 |


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フェイントだ。 |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
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「気をつけてって言ったのに……消毒、染みるからね!」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「人心地」 |
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「つぎ!」 |
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ガズエット 「助かります」 |
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ガズエット 「ありがとうございます」 |

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ちょっと伴奏。の合間に小突く。 |
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紫明 「終わりか?」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
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「いーち!」 |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |

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紫明 「ただじゃあやらせてくれないのか?」 |
![]() |
辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「もう少し、」 |
![]() |
「うわっ!」 「あァッ!?」 「イタッ!」 |
![]() |
「大丈夫大丈夫、もう一回やろ!コツ掴めばすぐだから!」 |
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「あ、ひっかかった!」 |
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紫明 「退いてろ、すぐ終わらせる」 |


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フックで攻撃。 |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「気をつけてって言ったのに……消毒、染みるからね!」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

![]() |
紫明 「悪くない」 |
![]() |
辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「気をつけてって言ったのに……消毒、染みるからね!」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

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紫明 「もう少し、」 |
| ゴウ 「我の力を見よ!」 |


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耳元でシャウト。 |
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紫明 「終わりか?」 |
| 右に避けた! |
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紫明 「必死必死、いいことだ!」 |
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ビーーーーー…… 何かの警報のような音と共に遮断器が降りる。 |
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紫明 「人心地」 |

| 椿鬼のカード発動! |
| <響け怨嗟の残滓よ、根を張り天を穿つ白矛> <【金宿】白根の三日月奏> |
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紫明 「次はないぞ」 |
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紫明 「終わりか?」 |
| 回避! |
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紫明 「次はないぞ」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
ガズエット 「ありがとうございます」 |

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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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ギターの尖った部分で突く。 |
![]() |
ビーーーーー…… 何かの警報のような音と共に遮断器が降りる。 |
![]() |
紫明 「悪くない」 |
![]() |
紫明 「もう少し、」 |
![]() |
紫明 「人心地」 |
![]() |
紫明 「人心地」 |
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紫明 「もう少し、」 |
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紫明 「人心地」 |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |

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ギターを縦に振り降ろした! |
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紫明 「次はないぞ」 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
| 左に避けた! |
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「いーち!」 |
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ガズエット 「助かります」 |
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ガズエット 「大丈夫です、まだやれます」 |

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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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紫明 「ひとり。」 |
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辺りに広がりつつある炎。 立ち上る煙。 そこに誰がいようとも、熱が包み込もうとしてーー |
![]() |
「また今日もヤンチャしてきたのねぇ。手当するから、さあ座って」 煙の中から絆創膏が一枚。それでは覆い隠せないはずの傷を、広がろうとしていた火の一部を、ただ滑るだけで消していく。 |

![]() |
紫明 「もう少し、」 |
![]() |
「……はい!……今!」 |
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「いーち!」 |
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「うわっ!」 「あァッ!?」 「イタッ!」 |
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「大丈夫大丈夫、もう一回やろ!コツ掴めばすぐだから!」 |
![]() |
「あ、ひっかかった!」 |
![]() |
紫明 「退いてろ、すぐ終わらせる」 |
![]() |
「大丈夫?」 |
| ゴウ 「うろたえるでない、相手も疲弊しておる」 |



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ブーツにひっかけて転ばせようとする。 |
| ガズエットのカード発動! |
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ビーーーーー…… 何かの警報のような音と共に遮断器が降りる。 |
![]() |
紫明 「悪くない」 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
「せーのっ!」 |


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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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ちょっと伴奏。の合間に小突く。 |
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紫明 「なんだ、見えてるのか」 |
| 椿鬼のカード発動! |
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チャイムの音に重なってサイレンと、視界を埋める赤い光が通り去る。 視界を遮って飛ぶ何かのプリント。地面に散る教科書。 過ぎた後は、全てが元通りだ。 |
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「せーのっ!」 |
| 体当たり!! |

| ゴウのカード発動! |
| ゴウ 「我の力を見よ!」 |


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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
![]() |
建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
「いーち!」 |
![]() |
「つぎ!」 |
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紫明 「どこを狙ってるんだ熊谷に当たったらどうしてくれる?」 |
![]() |
紫明 「人心地」 |


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何人かのにぎやかな声が近づいてくる。 そこには幸せな日常があって、 それはただ、過去が再生されているだけなのだ。 |

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「いーれて!」 |
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耳元でシャウト。 |
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チャイムの音に重なってサイレンと、視界を埋める赤い光が通り去る。 視界を遮って飛ぶ何かのプリント。地面に散る教科書。 過ぎた後は、全てが元通りだ。 |
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「いーち!」 |
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「つぎ!」 |
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紫明 「もう少し、」 |
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紫明 「人心地」 |
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「いーち!」 |

| ガズエットのカード発動! |
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火花 「呼ばれて飛び出てあたしちゃん!がんばれ!がんばれ!」 |

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チャイムの音に重なってサイレンと、視界を埋める赤い光が通り去る。 視界を遮って飛ぶ何かのプリント。地面に散る教科書。 過ぎた後は、全てが元通りだ。 |
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「いーち!」 |
![]() |
「……はい!……今!」 |
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「せーのっ!」 |
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「せーのっ!」 |
| ゴウ 「貴様らごときこの程度の力で十分だ」 |
![]() |
「うわっ!」 「あァッ!?」 「イタッ!」 |
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「大丈夫大丈夫、もう一回やろ!コツ掴めばすぐだから!」 |
![]() |
「あ、ひっかかった!」 |
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紫明 「退いてろ、すぐ終わらせる」 |
![]() |
「大丈夫?」 |
![]() |
「大丈夫?」 |
![]() |
「大丈夫?」 |

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ブーツにひっかけて転ばせようとする。 |
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建物の一つから、瓦礫が真っ直ぐ飛んでいく。 |
![]() |
「……はい!……今!」 |
![]() |
「つぎ!」 |
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「いーち!」 |
![]() |
「せーのっ!」 |
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ガズエット 「どうも」 |
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ガズエット 「大丈夫です、まだやれます」 |
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よろめきながらも立ち上がった。 |
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ガズエット 「大丈夫です、まだやれます」 |
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ガズエット 「大丈夫です、まだやれます」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 2 2 0 0 |
0 0 0 2 0 2 |
火 水 風 地 光 闇 |
1 1 9 1 0 2 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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「……次、頑張りましょう」 |
| ゴウ 「命拾いしたな」 |
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紫明 「はは、なるほど。やっぱり簡単にはいかんな」 |
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街の"中心"が、目の前のものたちを見ている。 見ていたが、 |
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その中心から遮るように、あらゆる建造物が動く。 同時に、"中心"も遠ざかっていく。 阻むものがなくなった時には、 |
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もうそこに、街はなかった。 |
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「じゃあまたねー」 「またねー」 「ばいばーい」 |
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「じゃあまたねー」 「またねー」 「ばいばーい」 |
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「じゃあまたねー」 「またねー」 「ばいばーい」 |
