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義手、義足から駆動音が漏れ出した。 |
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ユウ 「俺が相手だっ」 |
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サクモ 「今回はまぁ……比較的普通の化け物が相手だな。 普通の化け物ってなんだ」 |
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ミーシャ 「さぁて、一丁稼ぐとするにょろ。」 |
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チヨミ 「猛獣出没注意ってちゃんと看板たてといて欲しいよなぁ、ンモー」 |
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木霊 「てき?」 |
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ミーシャ 「剛毅に健全で、」 |
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ユウ 「リミッター解除、アクチュエータ戦闘モード起動!」 |
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ユウ 「神経接続伝導率、最大解放!」 |
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義手の内部から光が漏れ出る。 モーター音が唸りを上げ、空気を焼くイオン臭が立ち込めた。 |
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義足の内部から薄い光が漏れ出る。 下腿の外側部がせり上がり、排熱フィンが稼働する。 熱を帯びた金属が空気を揺らめかせた。 |
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義手が唸りを上げる。 火を噴き、紫電を走らせ、空気を焦がす。 |


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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「そーれ、全て燃え尽きてしまうにょろ~ん。」 |
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義手の前腕外側部がスライドし、薬莢がごとくボトルが排出された。 被覆セラミックス粒子燃料が空になったタンクに充填される。 と同時、手の甲から高温の炎が噴き出し、拳を覆った。 |
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サクモ 「遅い!」 |
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ユウ 「避けるだけじゃない、重心を意識して次の行動に繋げるんだっ」 |
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サクモ 「この程度なら!」 |
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チヨミ 「そんじゃ巻いてこ」 |
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チヨミ 「こっちとしちゃさ、生息地なくなるまでやってもイイんだよね」 |
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チヨミ 「……、わかんないか! 浄化屋!」 |
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ユウ 「助かりました!」 |
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木霊 「か~ぜ~~」 |
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サクモ 「遅い!」 |
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サクモ 「読めたぞ!」 |
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サクモ 「読めたぞ!」 |
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サクモ 「この程度なら!」 |
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サクモ 「遅い!」 |
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サクモ 「この程度なら!」 |

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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「気合、入れるっさ~。」 |
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心臓がドクンと脈打つ。 体の中から何かが這い出てくるような、そんな感覚。 得体の知れない何かが叫んでいる。力が欲しいならもっと血を寄越せ、と。 |
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ユウ 「おおおおおおおっ!いくぞぉぉぉっ!!」 |
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ユウ 「この調子で!」 |
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チヨミ 「じゃまくさ! クスリ撒いちゃおっと」 |
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木霊 「か~~~ぜ~~~~~~」 |
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木霊 「・・・・・」 |

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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「バッチリ火炎でも食らうっさ。」 |
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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「紅蓮のてんこ盛りっさ。」 |
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ドクンと心臓が強く跳ねる。 突如、体中の傷から血が噴き出し、肉体を赤く染めていく。 血は蠢きながら体を包み込み、攻撃的なフォルムの外骨格となって隈なく体を覆っう。 頭部を濡らした血は2本の角を生やした蛇の兜となり、顔全体を仮面が覆い隠した。 霧のように空中に飛び散った血は、集まって赤いマントへ姿を変える。 義手を濡らした血は炎となって燃え上がり、炎は大蛇の姿となって腕にまとわりつく。 |
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意識が一つになっていく感覚。 自分こそが悪魔だという感覚。 自分が自分でなくなっていく感覚が冷たい針のように胸に突き刺さる。 |
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ユウ 「──それでも、誰かを救えるなら……俺はっ!──」 |
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そこには血濡れた赤い鎧兜を身に纏った悪魔が立っていた。 |
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ユウ 「 正義執行!」 |
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チヨミ 「殺菌消毒、キレイにしてあげちゃうからね」 |
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チヨミ 「審判屋――っ!!」 |
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審判屋 「まいど~ 1! 2! ――…」 |
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チヨミ (顔でごまかしちゃお) |
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チヨミ 「じゃまくさ! クスリ撒いちゃおっと」 |
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チヨミ 「なるほど慣れてる……!」 |
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ユウ 「ナイス援護です」 |
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ミーシャ 「じっと、辛抱の時にょろ。」 |
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ミーシャ 「じっと、辛抱の時にょろ。」 |
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ユウ 「助かりました!」 |
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サクモ 「調息、闘争し、また調息…… HOW TOだ。基本を脊髄からひねり出せ……!」 |
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ユウ 「ありがとうございます」 |
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木霊 「あぶない?」 |
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チヨミ 「――ッ!」 |
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木霊 「・・・・・」 |

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ミーシャ 「気炎を上げて、」 |
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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「バッチリ火炎でも食らうっさ。」 |
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ミーシャ 「なかなかイイ目をしてるにょろねぇ。」 |
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ミーシャ 「なかなかイイ目をしてるにょろねぇ。」 |
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ユウ 「祥雲さん、避けて!」 |
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サクモ 「……不要だ。倒してしまえばいいのだろう」 |
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ユウ 「避けるだけじゃない、重心を意識して次の行動に繋げるんだっ」 |
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チヨミ 「さあさとっておき! 仲良くしたげて!」 |
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チヨミ 「審判屋――っ!!」 |
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審判屋 「まいど~ 1! 2! ――…」 |
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木霊 「か~ぜ~~」 |
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木霊 「か~ぜ~~」 |



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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「紅蓮のてんこ盛りっさ。」 |
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踏み込みと同時に突き出すように拳を放った。 さらに踏み込み肩から強く体当たりをぶちかます。 勢いそのままに背面を向けると、鋭く体を回して遠心力を乗せた裏拳を叩き込んだ |
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ユウ 「せいやっ!」 |
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ユウ 「なんとか、なったか?」 |
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サクモ 「殺したかしっかり確認するまで気を抜くな」 |
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ユウ 「そんな言い方……」 |
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サクモ 「お前の命を守れるのは、お前だけだ。よく考えておけ」 |
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ユウ 「……はい」 |
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ユウ 「やるな、次は当てるっ!」 |
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チヨミ 「ああー、しんどい……」 |
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木霊 「・・・・・」 |

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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「紅蓮のてんこ盛りっさ。」 |
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ミーシャ 「火の霊力を賜り、」 |
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ミーシャ 「バッチリ火炎でも食らうっさ。」 |
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心臓がドクンと脈打つ。 体の中から何かが這い出てくるような、そんな感覚。 得体の知れない何かが叫んでいる。力が欲しいならもっと血を寄越せ、と。 |
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ユウ 「俺が、皆を守る!」 |
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ミーシャ 「脇が甘い!もっとコンパクトに無駄な動きを省かないとダメっさ」 |
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ユウ 「はいっ」 |
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チヨミ 「さあさとっておき! 仲良くしたげて!」 |
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チヨミ 「審判屋――っ!!」 |
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審判屋 「まいど~ 1! 2! ――…」 |
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チヨミ (顔でごまかしちゃお) |
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木霊 「あぶない?」 |
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木霊 「ね~る~~」 |
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1 0 0 0 0 0 |
2 1 0 1 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
3 0 4 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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義手、義足のスリットが開き、白い煙状の冷却ガスを排出した。 |
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ユウ 「……戦闘終了」 |
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ユウ 「誰かを守るとか、おこがましいな。生きあがいてるだけじゃないか」 |
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ユウ 「…………それでも──俺は誰かを助ける為に力を使いたい」 |
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ミーシャ 「ちょっち、頭を冷やそーかにょろね。」 |
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チヨミ 「……読めてましたとも。 特に際立つ危険はないってね」 |
