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土を巻き上げながら地を褐色の根が割り、 空を覆いながら幹が伸び、そこは見る間に森となる。 |
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《あの街のものと見えて疑いようのないものは多く見たが。 きさまもまた、そのひとりか》 |
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眼前の光景に足が止まる。舌打ちと、聞こえない程度の小さな悪態。 |
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シュウ (コイツ……植物そのものが異能を持ったか、植物操作の異能か? 分類するなら自然、変化……領域あたりか。本体がいるなら使役もあり得る) |
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シュウ (……これまでの“決闘”で見たヤツらとはまったく別の異能だ。 出方を見たいけど、この状況――) |
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シュウ (腹の中で様子見はしてられない。 一度退くにしても、どこまで根が広がっているかわからない) |
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シュウ (……とりあえず一箇所ブチ抜いてみて、アドリブか。 また分の悪い賭けかよ、クソ……) |
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シュウ (……張るべきなら、張るしかないよな) |
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《見れば見るほど、あの街からそのまま来たような出で立ちだ。 戦いを知らぬイバラシティのものとて、 このハザマにおよんで武具らしい武具をあつらえるものも少なくないというのに。 その手の棒さえなければ、街のどこで見かけてもおかしくはなかろうな》 |
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《ただ、その目だけは違う。 機を窺う、策を練る、敵なるものと相対した時にすべきことのできる、戦うものの目だ。 なるほど、なるほど。 ひときわ侵略に抗ってきた剛のものたること、疑いようもない》 |
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《その力、このおれに見せてみるがいい。 おれもまた、この場で取り戻した力を見せつけてくれよう。 疑いようなきアンジニティのものとして!!》 |


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シュウ 「べらべらとよく喋るな。人間様の真似事か?」 |
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急成長する幹の軋む響き。 |

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異能の力が躍動する。 |
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急成長する幹の軋む響き。 |

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シュウ 「あいにくナチュラリストじゃないし、自然と触れ合いたい気分でもないんだ。 ……私の前にある木と枝、退かせよ。そのまま切り拓かれたくないならな」 |
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| シュウのカード発動! |
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舌打ち。 |
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《守るべきものがないというのならおれという地を守るがいい、今ここで!》 |
| 森のカード発動! |
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穢れに塗れ歪んだその手は荒れ地を伝い君へと這い縋る 「吾ガ地ヲ返セ……」 |
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《このまま素直に倒れるおれではない》 |

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舌打ち。 |
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《弱きものを間引かねば強靭なるものは育たん》 |
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シュウ 「それだ」 |

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かすかに楽しげな気配すら漂わせながら、それはあなたを凝視している。 |
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《常のようにはいかんか。だが、それでも構わん》 |
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声とともに。 朽木の群れから見る間に芽吹き、開き、茂り、紅い空を覆い隠す――鮮やかな緑!! |

| シュウのカード発動! |
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魚紙 「(腹パン)」 |
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轟音とともに幹は折れ落ちて、もはやそれを追って生えてくるものは何もない。 ただ声だけがいくらか苦しげに、しかし喜色を孕んであなたへと呼びかけ続けている。 |
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《侵略の期限の半ばにあって、やっと。 ようやっとおれを折り砕くものに出会ったか。 おれとて案じたぞ。 街のものどもには、もしやそのようなものがないのではとな》 |
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《誇るがいい。 このおれをここまで追い詰めたもの、 このハザマにおいてはおまえが初めてだとも!!》 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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血を拭い、乱れた呼吸を整える。 |
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シュウ 「……ハ、ハ! 燃やす・枯らすができなくとも、私にだって枝を叩き折るくらいはできるんだよ」 |
