

![]() |
紫明 「さぁ進め、成就の為に。」 |

![]() |
遠目には、きっと周囲と変わりない建造物。 歪に組み合わさったそれが、景色に溶け込みながら"敵"を取り囲む。 ――その内側にオレはいた。 |

![]() |
ラフレシア 「近づかないで・・・・・」 |

![]() |
コカトリス 「いざ、突撃である。」 |

![]() |
動くのは曖昧な人の影ばかりで、"さっき"までいたはずの、あいつらの姿が見えない。 "さっき"まで、連絡をとって話そうと思えば話せたはずの、 "さっき"までハザマを共に進んでいたはずの。 一体どこにいるのか、探す見当もつかない。 |

![]() |
もう近くにはいないのだろうか。 そしたらもう、本当に、できることはない。 できることは、今、ここにいる友人を。 |

![]() |
……残った一人は果たして、オレの助けを必要とするのだろうか。 |



![]() |
ラフレシア 「知らないから・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「おっと飛び出しすぎだぜ?気をつけな。」 |
![]() |
『-ちか_ヅくな !』 |
![]() |
出来ることはたった一瞬。 現れる壁や柱の位置をほんの少しずらすだけ。 |

![]() |
ラフレシア 「知らないから・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「我々の部隊の役割は援護である。」 |
![]() |
『まだま やれる !』 ダン! ダン! ダン! いくつかの窓が、順番に震える。 |
![]() |
それはただの決意表明で、自分を鼓舞するためだけのものだ。 |

![]() |
ラフレシア 「知らないから・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「我々の部隊の役割は援護である。」 |
![]() |
ガラスに映る、人、人、人! その誰もが、この場所に立つ命のことなど見ていない。 あるのは、それらを監視する目。 それらに紛れて、ここにいる。 |

![]() |
コカトリス 「我々の部隊の役割は援護である。」 |
![]() |
コカトリス 「おっと飛び出しすぎだぜ?気をつけな。」 |
![]() |
「大丈夫だから」 誰かが誰かを励ましている。 どこかへ逃げながら。 「みんな、みんなこれ以上酷いことになんかさせないから。 頑張ろう、一緒に!」 |
![]() |
街の景色が一変する。 道路も建物も、まるで今も使われているもののように新しく。 まるで誰かが利用しているように、扉が開け締めされる。 |


![]() |
ラフレシア 「あーあ・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「おっと飛び出しすぎだぜ?気をつけな。」 |
![]() |
街の景色が一変する。 道路も建物も、まるで今も使われているもののように新しく。 まるで誰かが利用しているように、扉が開け締めされる。 |


![]() |
紫明 「次は当てよう」 |
![]() |
建物の一つが不自然に折れ、落下する。 |

![]() |
ラフレシア 「知らないから・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「補給は重要な戦略である。」 |
![]() |
コカトリス 「おっと飛び出しすぎだぜ?気をつけな。」 |
![]() |
紫明 「ひとり。」 |
![]() |
街の景色が一変する。 道路も建物も、まるで今も使われているもののように新しく。 まるで誰かが利用しているように、扉が開け締めされる。 |
![]() |
今まで黒く、濁っていた街の景色ではない。 今も誰かが住んでいるような光景。 歩きやすいように整備された道。 うろつく何者かの気配。 |

![]() |
紫明 「ちゃんと狙え、当たってないだろう」 |
![]() |
建物の一つが不自然に折れ、落下する。 |

![]() |
ラフレシア 「知らないから・・・・・」 |
![]() |
コカトリス 「補給は重要な戦略である。」 |
![]() |
コカトリス 「おっと飛び出しすぎだぜ?気をつけな。」 |
![]() |
紫明 「ひとり。」 |
![]() |
紫明 「ひとり。」 |
![]() |
今まで黒く、濁っていた街の景色ではない。 今も誰かが住んでいるような光景。 歩きやすいように整備された道。 うろつく何者かの気配。 |
![]() |
コカトリス 「無茶、したぜ・・・・・」 |
![]() |
ラフレシア 「・・・・・」 |


![]() |
紫明 「終わりか?」 |
![]() |
道路上に救急箱を転がす。 このあたりにあれば、必要なら使えるはずだ。 |
![]() |
ラフレシア 「カタチが、くずレ・・・ル――」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 1 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
0 1 0 3 0 2 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
||||||||
| ![]() |
|||||||||||||
| ![]() |
|||||||||||||
![]() |
紫明 「こんなところで邪魔されるわけにはいかないんだよ、俺も。」 |
![]() |
「ありました。試行16回目を開始します」 |
![]() |
突き立ったスピーカーからぶつ切りの、 合成したような、 しかし雑音はない音声が流れた直後、 |
![]() |
街は元通り、誰の姿も見えないいつもの姿で、 次の"敵"へ向かって、移動を始めた。 |
