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リヨ 「神……神か。いい名前だね。 神様っていると思う? あたしは信じてない」 |
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リヨ 「だって神様がもしいたら、罪深いあたしの首を絞めて、熱を、脳を、血を……ぜんぶを、奪ってくれるに決まってるんだ。 ……そうだろ? こんなところで、育った世界を捨てて、現実から目を逸らしてさ、 あたしが悪くないわけがないんだ」 |
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リヨ 「……でもそうならないんだ。そうならないんだよ、 だから、ねえ、……早く終わらせて」 |

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土を巻き上げながら地を褐色の根が割り、 空を覆いながら幹が伸び、そこは見る間に森となる。 |
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《ふむ。共連れか? ひとときの寄り合いか? どちらにせよ、この場にいるものならば。 ハザマに住まうそこらのものどもよりはよほど楽しめそうだ》 |
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はふり 「……負け続きの弱そうなところに目をつけて、徒党を組んで、か? いいご身分だね、全く。イライラするんだよ」 |
| かぎ 「え~…と、がんばりま~す」 |

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苛立たしげに地面を蹴る。 |
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リヨ 「あたしは殴られ代行、みんなの痛みの肩代わりと……ストレス発散に人を殴りたい方に向けたサービスをしています。していました。……イバラシティでは。」 |

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リヨ 「辛いこと、いっぱいあったんだ。けど、あたしを救ってくれた人がいた。 そしてその人は、本来いない人だった」 |

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リヨ 「だから――」 |

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リヨ 「あたしは負けない。守りたい人がいるから。……あんたは?」 |

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《――だそうだ。 おれには名乗る名もなければ、あの街にて語る何もない。 おれを救うなにものかも、おれが救ったなにものもない。これからも》 |
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《だがおれもまた、負けんとも》 |
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《おれがそうするは、ただ一つおれのみのためよ。 誰のためでもなく!!》 |


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はふり 「生憎、できもしない踊りに付き合う趣味はなくてね」 |
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指先から失せていく感覚。 |
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リヨ 「……。」 |

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はふり 「然らば。私のやる事は、ダンスに興じる人の足を引っ掛けることだ。だよなあ?」 |
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リヨ 「……。」 |
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リヨ 「……。」 |
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耳の先からちりちりと痛む。 |

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指先から失せていく感覚。 |


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伸び行く枝々の作る影が、ハザマの赤い空の下に長く落ちる―― |

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注ぐ砂礫。 |
| はふりのカード発動! |


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地のかたちを変える低い音。 |
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木々のざわめく音。赤い空の光を受けて、無数の金が意志持つようにきらめく。 |
| 森のカード発動! |

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はふり 「『お国のために 征くのだと 兵隊さんは いいました』」 |
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リヨ 「……当たらないよ」 |
| はふりのカード発動! |
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はふり 「……退く他ない、か。忌々しいね」 |
| かぎ 「もう逃げたほうがよくない?」 |


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《手荒になるぞ、構わんな? 答えは待たん》 |


| リヨのカード発動! |
| かぎのカード発動! |
| カードが光り輝き地面に落ちる。 地面から無数の小さな長方形が描かれていき、徐々に少女が形作られていく。 禍根 「カードの召喚現象による呼び出しと認識。禍根はあなたを手助け致します。」 少女はナイフを地に指すとそれを中心に力場が発生する。 |

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地のかたちを変える低い音。 |


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《ひとつ軍手どもの真似事でもしてみるとしようか》 |

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《手荒になるぞ、構わんな? 答えは待たん》 |

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リヨ 「……」 |
| かぎのカード発動! |
| かぎのカード発動! |
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玖楠 「……“こちら側”を…俺の仲間達を、そう易々と倒せると思うなよ…!」 |
| かぎ 「いや無理!!」 |
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0 0 0 0 0 0 |
6 1 1 3 3 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
5 2 0 1 2 2 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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リヨ 「あたしさあ、悪運だけは強いんだ。これって救いかな。それとも呪いかな」 |
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リヨ 「……あんたらは悪くないよ。バイバイ、またね」 |
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《………。 その技の冴え、街のものどもの持つ異能とやらが戦いへ向いたか? あるいは、このハザマを歩んだゆえの戦慣れか? そうでなければ……》 |
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《まあいい。理由はどうあれ示されたとも。 おれたちの側が、いますこし望みを手にするに近いことはな》 |
