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巨大な土塊がその身体を引き摺るように歩む―― |

| 緋染の白花 「蹂躙、させていただきますね」 |
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ウルフ 「ここは俺等の領域だ。・・・出ていきなッ!!」 |

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土塊に唯一咲く花、のようなものがずるりと動く。 |

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<<さあ、綺麗な土地のため、あなたを穢す悪い者たちを退治しましょう? ……『頑張って』、ね……。>> |
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土塊の頂上に座した女が囁く。 ――その言葉に呼応するように、土塊に活力が漲る――異能の力―― |
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土塊 「……うん。おで、がんば、る……。」 |

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「…………、――…」 「…………やる………………やらせ、ない……」 土塊は傍らの少女と地面をじっと見ている―― |



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ウルフ 「一掃してやるァァッ!!!!」 |


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ウルフ 「ついてこれるか?俺の加速度によ・・・」 |

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ウルフ 「一掃してやるァァッ!!!!」 |
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ウルフ 「一掃してやるァァッ!!!!」 |
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土塊の背後から影が飛び出── |
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──にまりと笑う花の魔物が、相手の懐に飛び掛かる! |


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ウルフ 「一掃してやるァァッ!!!!」 |
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<<大丈夫よ。そのままのあなたでいれば、大丈夫。>> |
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相手の攻撃など意に介さず、そっと土塊の頭部を撫でる。 <<……ね?>> |
| 緋染の白花 「……。」 |
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ウルフ 「す、すいませんっしたぁぁーッ!!!!」 |

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道を塞ぐものたちを振り払わんと。 |

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「────!!」 声にならぬ叫びと轟々たる響きが辺りを埋め尽くす──! |



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「……ああ、…………――――」 声にならぬ音を発する。 |
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道を塞ぐものたちを振り払わんと。 |

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<<……、次があるのよ。まだ。終わりではないわ。>> |


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「……ああ、…………――――」 声にならぬ音を発する。 |
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がむしゃらに腕のようなものを振るう。 |

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「…………じゃま……もうならな、い?よかっ た…………」 |
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「……どうして……、はやくどく……どいて……。」 |
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0 2 0 0 0 0 |
0 0 0 1 5 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
0 0 0 2 1 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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<<そうよ、それでいいの。花の咲く綺麗な土地を取り戻せたわね。>> |
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土塊 「……うん。花……いっぱい……する…………」 |
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土塊が体を引き摺った後には、一輪の花が咲く―― |

| 緋染の白花 「……」 無言で倒れ伏したものに触れると、それは急速に枯れ、朽ちてゆく |
| 緋染の白花 「さようなら。……あなたに幸いを」 最後に音を響かせると、それは一瞬輝き…何かを残して砕け散った |
