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巨大な土塊がその身体を引き摺るように歩む―― |

| 緋染の白花 「蹂躙、させていただきますね」 |
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ハニワ 「古代の技術に興味があって?」 |
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大黒猫 「にゃ・・・」 |
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土塊に唯一咲く花、のようなものがずるりと動く。 |

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<<さあ、綺麗な土地のため、あなたを穢す悪い者たちを退治しましょう? ……『頑張って』、ね……。>> |
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土塊の頂上に座した女が囁く。 ――その言葉に呼応するように、土塊に活力が漲る――異能の力―― |
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土塊 「……うん。おで、がんば、る……。」 |

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「…………、――…」 「…………やる………………やらせ、ない……」 土塊は傍らの少女と地面をじっと見ている―― |



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大黒猫 「にゃにゃにゃ・・・・・」 |
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ハニワ 「古代の素晴らしい魔法ですのよ?」 |

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大黒猫 「にゃ!」 |
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<<大丈夫よ。そのままのあなたでいれば、大丈夫。>> |
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相手の攻撃など意に介さず、そっと土塊の頭部を撫でる。 <<……ね?>> |
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ハニワ 「古代の偉大なる魔術ですわよ?」 |

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大黒猫 「にゃにゃ!!」 |
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ハニワ 「古代の偉大なる魔術ですわよ?」 |
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ハニワ 「古代の偉大なる魔術ですわよ?」 |
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土塊の背後から影が飛び出── |
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──にまりと笑う花の魔物が、相手の懐に飛び掛かる! |

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「…………じゃま……もうならな、い?よかっ た…………」 |
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ハニワ 「理解力のない者ですこと。」 |
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大黒猫 「にゃ・・・」 |

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大黒猫 「にゃ!」 |
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<<大丈夫よ。そのままのあなたでいれば、大丈夫。>> |
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相手の攻撃など意に介さず、そっと土塊の頭部を撫でる。 <<……ね?>> |


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大黒猫 「にゃ!」 |
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<<大丈夫よ。そのままのあなたでいれば、大丈夫。>> |
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相手の攻撃など意に介さず、そっと土塊の頭部を撫でる。 <<……ね?>> |
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道を塞ぐものたちを振り払わんと。 |
| 緋染の白花 「……。」 |
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大黒猫 「にゃぁ・・・」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 5 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
0 0 0 3 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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<<そうよ、それでいいの。花の咲く綺麗な土地を取り戻せたわね。>> |
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土塊 「……うん。花……いっぱい……する…………」 |
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土塊が体を引き摺った後には、一輪の花が咲く―― |

| 緋染の白花 「……」 無言で倒れ伏したものに触れると、それは急速に枯れ、朽ちてゆく |
| 緋染の白花 「さようなら。……あなたに幸いを」 最後に音を響かせると、それは一瞬輝き…何かを残して砕け散った |
