フィルロズ 「僕様を倒して酷いことするつもりでしょう。薄い本みたいに。薄い本みたいに。」 |
眉一つ動かさず、瞬きもせず、BUGとは無関係な方向をぼんやりと見ている。 黄金の光の粒がふわふわと周囲を漂う。 |
俺 「たべるれんしゅう」 |
チェノー 「あなたは害虫? それとも……」 |
ユスティ 「お手合わせよろしくお願い致します」 |
NAS 「練習試合カ~、ヨロシクオ願イシマース!」 |
フィルロズ 「みんなー。あつまれー。僕様が模擬戦するよー。さほどしたくないけどー。」 |
“ ”
『準備運動? 頑張る』 |
フィルロズ 「偽体接続。耐毒呪符起動。毒なんてポワゾンだけでお腹一杯だよ。」 |
フィルロズ 「偽体接続。耐封呪符起動。精神攻撃とか僕様がやるから。君のはダメだ。」 |
フィルロズ 「来たれ内なる烈風雷音。皆まとめて超加速。呪いと共に具現せよ。『ダァク・ダァク・アクセラレイト』。」 |
フィルロズ 「轟け千里を駆ける遠吠え。僕様からの歪な祝福さ。呪いと共に具現せよ。『ブレス・トワイス・ハァモニクス』。」 |
フィルロズ 「僕様がそんなの受けたがる訳ないじゃん。やーだよ。」 |
地面にぶつけたような手応え。 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
フィルロズ 「もう少し右だよ。うっそでーす。」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
NAS 「バリア制御装置、起動スルヨ~。ポチットナ!」 プチトマ 「アッ、護リヲ固メナクチャ!バリア装置赤、展開ナノデス!アンチファイアー!」 |
ピー 「ピィー!!【豆型ベビーロボは大泣きモードで対衝撃機能を展開した…と同時に、モニターに抗議の声を出力した!】」 |
NAS 「対レーザー兵器用強化障壁、起動するよ~。ポチッとな。 …レーザーにしか反応しないのが、玉に瑕だけどね! …アッ、ラデーさん、エネルギーパック運搬をお願いしますぞ~。」 ラデー 「了解。頑張る。」 |
NAS 「バリア制御装置、起動するよ~。ポチッとな!」 プチトマ 「アッ、護リヲ固メナクチャ!広域バリア装置【レーザー】Ver.3、展開ナノデス!」 |
NAS 「バリア制御装置、起動するよ~。ポチッとな!」 プチトマ 「アッ、護リヲ固メナクチャ!広域バリア装置【実弾】Ver.4、展開ナノデス!」 |
NAS 「イーヤー!?何か強そうなBUGがこっちに来るよーーー!? 効き過ぎて怖い!ですぞ!!」 |
NAS 「キィーーヤァーー!!何これ超うるさーい!!」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain |
フィルロズ 「ふふ。何度だって見せてあげるよ。僕様の創り出し。そして砕ける。幻想の理を。 呪いと共に具現せよ。『ブロウクンファンタズム』。」 |
フィルロズ 「さあ。踊ってみせて。砕けた世界で。足場を探して。迷い踊れ。 呪いと共に具現せよ。『逆さ妖精の迷々々々森林』。」 |
『呼べるものならよかったのにね。』 |
フィルロズ 「【具現】を使えばこんな所の傷もほら。らーくらく。」 |
無性に体をかきむしりたくなる。 |
隣前後に仲間がいる。手をかけられる場所に、仲間がいる。 |
NAS 「ちょっとデータの値を弄られているような気がするよ…。再起動しておこうっと…。」 |
プチトマ 「ナスサン、連鎖開始ナノデス、行キマスヨー!」 |
ユスティ 「連鎖行きますよ……!」 |
俺 「つやつや」 |
俺 「つやつや」 |
チェノー 「おいしー」 |
チェノー 「おいしー」 |
NAS 「感謝感激!ナス頑張ルヨ!」 |
NAS 「感謝感激!ナス頑張ルヨ!」 |
フィルロズ 「回復されちゃった。しょうがないなあ。もう少し頑張るよ。」 |
フィルロズ 「回復されちゃった。しょうがないなあ。もう少し頑張るよ。」 |
俺 「とぅー」 |
チェノー 「いずれは枯れ」 |
『チェノー』 「マトワリツケ」 |
ピー 「ピャー!【よんれんさ!と言っている】」 |
オニール 「え~。俺っちの出番? よーし、張り切ってやっちゃおっかな~。カタカタカタカタ…。 【玉ねぎ型ロボはコーラを片手にハッキング作業を始めた】」 |
プチトマ 「ナスサン、ココデ決メチャイマショウ!!テー!」 |
フィルロズ 「呪いと共に具現せよ。抗抗ウイルスウイルス。早口言葉みたいだね。その防護膜ちょっとなくしてよ。」 |
ターニー 「…☆!! 【カブ型ロボはさらに多くのファンネルビットを敵周辺に展開し、妨害を始めた。】」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain 貫殺付混乱Lv2(1) 列治癒活気Lv2(2) 列殺傷天光Lv4(3) 転変Lv5(4) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain 遠感傷投射Lv5(1) 列素傷突刺#命中Lv5(2) 全治癒活気Lv5(3) 散活気Lv5(4) 全付麻痺Lv4(5) 連感傷投射Lv5(6) 列素傷投射#必殺Lv5(7) 散治癒活気Lv2(8) 散活気Lv4(9) 全付麻痺Lv3(10) |
フィルロズ 「君達ばっかりそんなのはずるい。そういうのは僕様だけのもの。」 |
フィルロズ 「僕様の妨害をしようだなんて。こういうのは。こうして。ポイ。」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
“ ”
『ありがとう』 |
“ ”
『ありがとう』 |
NAS 「ギャー!!ポッドガ!!」 |
フィルロズ 「お断りします。」 |
“ ”
『ありがとう』 |
“ ”
『ありがとう』 |
“ ”
『ありがとう』 |
“ ”
『沢山。すごい。きっと』 |
NAS 「ギャー!ポッドノ損傷率ガ規定値ヲ超エテル!!戦闘区域カラ離脱!」 |
俺 「たべる まだ」 |
チェノー 「えっと……そこで休んでて!」 |
ユスティ 「……だ、大丈夫ですか?」 |
フィルロズ 「【僕様速報】やばい。」 |
正義が心に力を与える。自分に非はない、あいつのせいだ。 |
個は自己の繁栄を至上とする。妨げとなる他を排除することに何の異議があろう? |
俺 「らせん」 |
フィルロズ 「あれ。もう始まるの。しょうがないなあ。」 |
フィルロズ 「大抵の人間は脳を揺らしたら死ぬけど。まあ開拓者だから平気でしょ。バーン。」 |
ユスティ 「……」 |
チェノー 「おいしー」 |
チェノー 「おいしー」 |
フィルロズ 「君よく気が利くって言われない。気が利くね。」 |
フィルロズ 「見る目があるね。助かるよ。」 |
俺 「みー」 |
チェノー 「いずれは朽ちる」 |
振り回して、振り回されて。 それを良しとするのが……僕たちの生き方だから。 |
チェノー 「これだけだったっけ?」 |
ユスティ 「私よりも……手当が必要な方がいるかもしれませんのに……」 「すみません。ありがとうございます」 |
フィルロズ 「真面目にやれって怒られたので真面目にやります。」 |
チェノー 「肥えるー」 |
フィルロズ 「【具現】を使えばこんな所の傷もほら。らーくらく。」 |
ユスティ 「……」 |
俺 「つやつや」 |
チェノー 「肥えるー」 |
フィルロズ 「ありがとう。僕様はキラキラしたエフェクトを具現させて回復感出す仕事するね。」 |
俺 「なー」 |
俺 「じゃーん」 |
チェノー 「まだ始まったばかりでしょ?」 |
フィルロズ 「お腹減ったから休憩していいかな。だめ。そう。」 |
フィルロズ 「君達に捉えられるかな。具現せよ。夢現の狭間を行く影よ。なによりも虚しい魂たれ。」 |
フィルロズ 「人形劇はお好きかな。具現せよ。風の精霊。その魂。その殻よ。」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
チェノー 「ザラザラだ」 |
俺 「らせん」 |
チェノー 「腐鎖りは始まる」 |
『チェノー』 「タクサン食ベルトイイ」 |
フィルロズ 「僕様が援護しちゃうぞ。」 |
チェノー 「おいしー」 |
フィルロズ 「【具現】を使えばこんな所の傷もほら。らーくらく。」 |
ユスティ 「……」 |
俺 「つやつや」 |
俺 「つやつや」 |
チェノー 「おいしー」 |
チェノー 「おいしー」 |
フィルロズ 「カワイイ僕様を癒してくれてありがとう。君もカワイイよ。」 |
フィルロズ 「見る目があるね。助かるよ。」 |
俺 「ふぉー」 |
俺 「じゃーん」 |
ユスティ 「あ、危ない……」 |
“ ”
『ありがとう』 |
“ ”
『ありがとう』 |
何かを得るためには何かを失わなくてはならない。 犠牲を生めば、犠牲相応の何かが手に入るのだ! |
チェノー 「ここが要?」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain 全付封殺Lv3(1) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain 散活気Lv2(1) 傷天光麻痺Lv4(2) |
チェノー 「ここを乗り越えれば……!」 |
ユスティ 「上手く巻き返したいですが……」 |
フィルロズ 「劣勢なんで帰っていいですか。ダメ。しょうがないなあ。」 |
身体が崩れ始めている。 |
フィルロズ 「呪いと共に具現せよ。焼けた靴。踊っておくれ。僕様の為に。醜い醜いダンスパーティだ。」 |
フィルロズ 「呪いと共に具現せよ。縛動リボン。これ相手を捕らえるのに滅茶苦茶便利。今なら6億Tipで販売中。」 |
ユスティ 「連鎖行きますよ……!」 |
チェノー 「腐鎖りは始まる」 |
肺が膨らむたび、入ってくる、侵ってくる―― |
チェノー 「えっ?」 |
フィルロズ 「僕様が援護しちゃうぞ。」 |
ユスティ 「……」 |
ユスティ 「……」 |
チェノー 「おいしー」 |
ユスティ 「あ……。ありがとうございます 」 |
フィルロズ 「見る目があるね。助かるよ。」 |
カードは枯れ朽ちてしまった。 |
チェノー 「手薄じゃない?」 |
チェノー 「僕は、僕だ!」 |
チェノー 「他に欠けは……」 |
ユスティ 「っ……!!」 |
ユスティ 「…………」 |
ユスティ 「連鎖行きますよ……!」 |
フィルロズ 「何事も先に始めた方がえらい。つまり僕様はえらい。」 |
ユスティ 「……」 |
ユスティ 「……」 |
チェノー 「軽率」 |
“ ”
『続く』 |
ユスティ 「私よりも……手当が必要な方がいるかもしれませんのに……」 「すみません。ありがとうございます」 |
ユスティ 「私よりも……手当が必要な方がいるかもしれませんのに……」 「すみません。ありがとうございます」 |
ユスティ 「あ……。ありがとうございます 」 |
ユスティ 「っ……!!」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain |
ボロボロと剥がれるように崩れた箇所から黄金の靄が溢れている。 |
ユスティ 「……うぅ」 |
俺 「たべる まだ」 |
チェノー 「えっと……そこで休んでて!」 |
フィルロズ 「僕様を置いていかないで欲しかったよ。」 |
俺 「拓け☆天光属性」 |
俺 「らせん」 |
フィルロズ 「あれ。もう始まるの。しょうがないなあ。」 |
フィルロズ 「この冷たい風に乗じて叩き潰しちゃおう。具現せよ。霊山の吹雪。」 |
俺 「とぅー」 |
俺 「じゃーん」 |
フィルロズ 「峰打ちだ。峰ないけど。」 |
動くものは何ひとつない。 |
チェノー 「他に欠けは……」 |
チェノー 「他に欠けは……」 |
チェノー 「渡さない……!」 |
チェノー 「他に欠けは……」 |
俺 「らせん」 |
チェノー 「腐鎖りは始まる」 |
呼吸器が嫌悪の形で鳴らす警鐘。 |
フィルロズ 「僕様が援護しちゃうぞ。」 |
俺 「みー」 |
俺 「じゃーん」 |
チェノー 「ここが要?」 |
戦いの準備はできている。……本当に? |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain |
体を構成する土が、服の形をしていた土が、ボロボロと崩れ落ちていく。 |
チェノー 「うぐっ……!」 |
目がきょろきょろと回る。 |
フィルロズ 「いっそもうツイスターゲームとかで勝敗決めたりしない。しないですかそうですか。」 |
チェノー 「腐鎖りは始まる」 |
フィルロズ 「カワイイ僕様が後続の道を示しまーす。」 |
『あはは。ねえ。精神の芯が溶けていく気分はどうかな。』 |
俺 「とぅー」 |
フィルロズ 「チャンスには乗るのが爆アド。」 |
フィルロズ 「呪具がひとつ。ポイゾニックバリスタ来たれ。人に向けていい兵器じゃないけど。まあいいか。」 |
チェノー 「いずれは朽ちる」 |
小さからぬ死。 |
チェノー 「凡ては地続きだよ」 |
チェノー 「其の地が血とならば、其が血は地となろう」 |
“ ”
『ごめん……』 |
フィルロズ 「痛い痛い。」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain | |||||||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain 傷投射Lv5(1) 散治癒Lv4(2) 散活気Lv2(3) 散活気Lv2(4) |
フィルロズ 「ここで僕様がもう一人の僕様を作ります。」 フィルロズ 「するとこのように僕様が二人に。お得ー。」 |
フィルロズ 「なんと今なら回復手数料をBUGが全額負担。つまり。君を殺す。」 |
フィルロズ 「この程度で砕け散るほど僕様ヤワに作られてないんですよ。」 |
フィルロズ 「にア まんたん。嘘ですもっと回復したい。」 |
フィルロズ 「【具現】を使えばこんな所の傷もほら。らーくらく。」 |
フィルロズ 「先駆けは僕様が貰う。」 |
『おいで。優しくしてあげよう。』 |
俺 「とぅー」 |
チェノー 「いずれは枯れ」 |
チェノー 「微に入り細を穿て」 |
チェノー 「ここが要?」 |
フィルロズ 「【僕様速報】めっちゃ連携してる。」 |
フィルロズ 「あっもしもしカチュア。遠隔メンテできるかな。じゃあよろしく。はーい。」 |
フィルロズ 「にア まんたん。嘘ですもっと回復したい。」 |
フィルロズ 「〆は僕様が貰っていく。」 |
チェノー 「其の地が血とならば、其が血は地となろう」 |
“ ”
『ごめん……』 |
『チェノー』 「自分ニ裏切ラレル気持チハドウダ」 |
俺たちゃ陽気な穀潰し Chain 貫自傷突刺Lv2(1) | ||||||||||||||||||||||||||
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パーティーなのか定かでない集まり Chain |
フィルロズ 「キメポーズするならここしかないね。」 |
フィルロズ 「安心してよ。僕様は優しいから。ちょっと解析するだけにするね。」 |
チェノー 「腐鎖りは始まる」 |
俺 「とぅー」 |
チェノー 「いずれは枯れ」 |
小さからぬ死。 |
チェノー 「凡ては地続きだよ」 |
チェノー 「其の地が血とならば、其が血は地となろう」 |
俺 「ん”」 |
チェノー 「えっと……そこで休んでて!」 |
フィルロズ 「やれやれ。負担が増えるじゃないか。……仕方ないなあ。」 |
俺 「おいしい」 |
チェノー 「みんなお疲れ様、でした」 |
ユスティ 「お手合わせありがとうございました」 |
NAS 「ワーイヤッター!ビクトリー! オ疲レ様デスヨ~。」 |
フィルロズ 「じゃあ僕様帰るんで。お疲れ様でーす。」 |