ヤマツ 「あぁ忌々しい。地獄の釜で熔(と)け落ちよ」 |
――――そこにいる相手を見据えた。 |
ヤマツ 「我はヤマツなり。 “哲学者”のカード。“隠者”のカードの逆さ裏。 」 ヤマツ 「────自由に使うがいい…… 愚者より愚かな隠者ども」 |
ヤマツ 「ないよりマシだ」 |
ヤマツ 「よもや──── この期に及んで“此れの対策を講じてないとは言うまい?」 ヤマツ 「くっくっ、それでは答え合わせといこう」 |
ヤマツ 「ふむ」 |
風の鳴る音がする。ひゅうひゅうと、聞こえる。 もう耳など無いというのに、こびりついて離れない。 ああ……メリル。愛しいわたしのメリル。お前の息が。わたしの鼓動が。 どんどん小さくなっていく……遠くに消えていく。 |
――――沈黙が、その姿を塗りつぶす。そこにあるのは無貌の駒だ。 |
だれでもない Chain | |||||||||||
|
| ||||||||||
Hölle-ヘレ- Chain |
ヤマツ 「やれ」 |
だれでもない Chain 散付混乱Lv3(1) | |||||||||||
|
| ||||||||||
Hölle-ヘレ- Chain 鎖奪Lv2(1) |
ヤマツ 「おのれ……」 |
ヤマツ 「おや失礼。痛かったかね?」 |
|
ヤマツ 「……」 |
ひとふりのナイフを地に突き立てた。 |
やられたらやり返す。 |
ヤマツ 「貴様にはがっかりだ」 |
押し殺された呼吸の音。 |
見据える。 |
その人影が揺らぐ。帽子をかぶり直した。 |
ヤマツ 「この“心臓”の音を聞かせてやろう、 愚かなこのわたしの────」 |
これ以上は必要ない。 |
ヤマツ 「お見事。 ────それでは、失礼」 |
――――無言だ。 |
ヤマツ 「終わりのようだな。では、失礼」 |