「あぁ忌々しい。地獄の釜で熔(と)け落ちよ」 |
――――そこにいる相手を見据えた。 |

「我はヤマツなり。 “哲学者”のカード。“隠者”のカードの逆さ裏。 」 「────自由に使うがいい…… 愚者より愚かな隠者ども」 |

「ないよりマシだ」 |
「よもや──── この期に及んで“此れの対策を講じてないとは言うまい?」 「くっくっ、それでは答え合わせといこう」 |

「ふむ」 |
| 風の鳴る音がする。ひゅうひゅうと、聞こえる。 もう耳など無いというのに、こびりついて離れない。 ああ……メリル。愛しいわたしのメリル。お前の息が。わたしの鼓動が。 どんどん小さくなっていく……遠くに消えていく。 |
――――沈黙が、その姿を塗りつぶす。そこにあるのは無貌の駒だ。 |

| だれでもない Chain | |||||||||||
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| Hölle-ヘレ- Chain | |||||||||||



「やれ」 |

| だれでもない Chain 散付混乱Lv3(1) | |||||||||||
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| Hölle-ヘレ- Chain 鎖奪Lv2(1) | |||||||||||
「おのれ……」 |
「おや失礼。痛かったかね?」 |
「……」 |
ひとふりのナイフを地に突き立てた。 |
やられたらやり返す。 |

「貴様にはがっかりだ」 |
押し殺された呼吸の音。 |
見据える。 |
その人影が揺らぐ。帽子をかぶり直した。 |
「この“心臓”の音を聞かせてやろう、 愚かなこのわたしの────」 |

これ以上は必要ない。 |
「お見事。 ────それでは、失礼」 |
――――無言だ。 |
「終わりのようだな。では、失礼」 |