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 [ 参加状況 ] 
 第5週 激火日
 ≫Result:Today



 [ ・・・ E V E N T ・・・ ] 
 ≫現在地:答えのないレシピ

――もうすっかりこの旅で慣れた野宿。
確かに、何時ものように柔らかいとは言い難い床について。
その日も探索で疲れて、ぐっすり眠っていたはず、だった。

なのに何故か、私は今、何処とも知れない場所で1人、ぽつんと立ち尽くしている。
いや、正しくは1人ではない。

目前に居る、誰か。
翳っていた月を隠していた雲が晴れると、そこに居たのはもう1人の“私”。
あぁ、この世界では何度も出会った“ソレか”。

BUG。

何度か、自分自身や、幼馴染や、仲間だと思える人達と戦っているようで、酷く居心地の悪い気分になるそれ。

でも1人きりの時、ましてや眠りに就いた後の遭遇、そんな経験はない。
何が起きているのだろう。

月明かりの下、俯き加減で表情の見え難いそれの動向を伺う。

そのまま数刻。

ひたすらに続きそうな、そんな沈黙に耐えかねて、口を開こうとしたその時。
顔を上げた“ソレ”は、やはりBUGと遭遇した時と同じ、鏡映しのような自分。

“ソレ”が、口元を吊り上げて、にまり、と嫌な笑みを浮かべる。
あんな表情が、私にも出来るんだ、そんな風な見当違いな感想を抱いてしまった位には、動揺しているのかもしれない。

今まで、BUGと対峙した時に、1対1なんて事は無かった。
必ず、幼馴染のベルや、ルークお兄さんも。
誰かが居てくれたから、戦って、倒してこれた。
その事を嫌という程思い知る。

寒さに、自分自身をぎゅっと抱きしめる。
夜風の寒さだけではない。

これは、恐怖だ。
得体の知れないBUG。

それとただ1人だけで対峙したから……そう、思った時。

「……ねぇ? アナタ。どうして決め付けるの?」
「……え?」

口元に嫌な笑みを浮かべたままのそれは、自身と全く同じでいて、異なるような響きで言葉を紡ぐ。

「どうして、私がBUGだって言えるの?」
「……そ、そんなの。この世界で私そっくりとか、今まで……」
「そう。それならそうかもしれないわね。でも」

言葉をそこで区切った“ソレ”は、ひやりとした口調で告げた。
「――知らない、気付かないフリの得意なアナタ。私は知ってるのに」

そこまで言い放つと、“ソレ”は唐突に走り出した。
一瞬呆気に取られた後、慌ててその後姿を追いかけて走る。

今、ここでアレを逃してはいけない。
そんな何かに駆られるように。

 
 シアはミッション#バラバラのままの食材を受給した。




 [ ミッション概要 ] 

Titleバラバラのままの食材
受給地答えのないレシピ
目的地形を得たレシピ
Action特殊
Rank1
TimeLimt無
報酬種類食物
報酬名未知の食材
料理人見習いの少女が見つけた“未知の食材”



 [ 集合 ] 

 Eno551 ベルベーヌ・コトーを召集した。
 Eno233 ルーク=サザンクロスを召集した。
 Eno290 ホシガリを召集した。
 Eno62 誰かのいたあと。を召集した。



 [ 追加注文 ] 
 ≫現在地:* * * ? ? ? * * *

 
 
 




 [ ・・・ E V E N T ・・・ ] 
 ≫現在地:形を得たレシピ


幼馴染の男の子がいる。家族ぐるみの付き合いがあって、気がついたら一緒に遊んでいた。
出掛けるときもたいてい一緒で、夏祭りにも毎年一緒にいっていた。
だからその年も、あたりまえのように誘って、あたりまえのように一緒に行く約束をしていた。

少年は、大家族のうちの1人だった。年頃が一番近かったのか、気性が合うのか、ちょっと弱気そうで、農業みたいな大変な仕事を手伝ってる割にひょろっこいのが気になるのか。

兎に角、気付いたら何かと口を挟んだり、時にはちょっと手を出してしまったり。
側に居るのが当たり前で、きっと少年もそう思ってるのだと、そう思っていた。
そこにある感情は、自分には居ないけれど兄弟とか、そんな相手に対して抱くものなのだと、漠然と思っていた。

それが、もしかしたら違う何かなのかもしれない、そんな事を考える機会が出来たのは、少年と毎年一緒に行っていた夏祭りでの出来事。

もうそういう事があってもおかしくない年頃だろうに、異性に興味を持った事は不思議と無かった。
料理一筋だったから、そんな風に思っていたけれど、そうではなかったのだと、そんな事にさえ、気付かされた。

少し年上の少年からの、夏祭りへの誘い。
顔を真っ赤にして答えを待つ少年を見れば、そういう事に興味が無かった自身にさえ、さすがに分かった。
これは所謂「デート」のお誘いで、この少年が自分に好意を持っての誘いだったのだと。自身、自然頬が染まるのは分かる。
こんな恥じらいが自身にもあったのだと思いながらも、「先約があるから」と、そう断った。


「そう。アナタはそう言って断った」

その声に、突如として、浸っていた、いや思い起こしていた過去から現実へ引き戻される。
そこには月の光の下、何がそんなに愉快なのか、嫌らしい笑みを浮かべた自身と同じ姿かたちの少女。

「そう。アナタは、幼馴染との約束を盾にして簡単に、他者の好意を跳ね除けた」
「……」
「本当に、そうだったの?」

呼気すら感じる距離まで、自分自身と同じ姿形の“ソレ”はやってきて、自身の顔を覗き込む。

「ね、本当に先約があったから、だけだったの?」
「……そうよ。ベルと、何時もみたいに、毎年みたいに、約束して……」
「違うでしょ? それが当たり前すぎて、気付かないフリをしただけでしょ?」
「……え……」
「本当の、自分自身の気持ち。考えずに逃げただけでしょ?約束だから、って」
「……な……何言って……」
「最後まで、逃げるの? 知ってるんでしょ? 気付いてるんでしょ? 本当は――」
「……やめて!!!!」

“ソレ”の言葉に、両耳を塞いで叫ぶ。

「やめて、違う、そうじゃない……っ……私は……私は……」

ふるふると首を左右に振って、ぐちゃぐちゃになりそうな頭の中の何かを振り払おうとする少女の姿を見ながら、“ソレ”が嗤う。

「……最後までそうやってるの?じゃ、アタシがかわってあげる。伝えてあげる。アナタの――」

くるりと背を向けて走りだそうとした“ソレ”の肩を、全力で掴む。

「……そんなの、嫌……っ! 絶対、嫌!!! 私自身の気持ちは、私自身で決める!!私自身の言葉なら、私自身でちゃんと言う!! 料理人は、半端な料理を、お客様に出したりなんて、しないんだから……!! ちゃんと、完成させるの、そして、心を篭めてそれを出すのよ!!!」

慣れた挙動で、素早く戦闘態勢を取る。

その様子を見た“ソレ”もまた、同じように綺麗な構えを取った。

「――、だから……消えて!! アナタがBUGでも何でも構わない、でもアタシの姿をした誰かが、私より先に私自身のキモチっていう料理を完成させる、そんなの、絶対許さないんだから……!!」


見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達
料理人見習い シア(Pn550)
農夫 ベル(Pn550)
名も無き魔法使い ルーク(Pn550)
名も無き六等星 ホシガリ(Pn550)
フェデルタ(Pn550)
VS
BUG
料理人見習い シア(Another)

Turn Encount

ベル(Pn550)
「全力で…頑張るね…」

ダルトン(Pn550)
「さて、私の邪魔はするなよ」

フェデルタ
「喧嘩売ってんのか?」



BATTLE START!

ルーク(Pn550) の効果が発動! 
Star Ferry
全傷氷水 Lv2!
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は62のダメージ!

ルーク(Pn550) の先発が発動! 
追魅了 Lv2!
ルーク(Pn550)に魅了アタッカを10回付与!
無氷水 Lv2!
ルーク(Pn550)は氷水無効フィールドを展開!
無疾風 Lv3!
ルーク(Pn550)は疾風無効フィールドを展開!
無虚無 Lv3!
ルーク(Pn550)は虚無無効フィールドを展開!
魔攻補佐 Lv3!
ルーク(Pn550)は事象威力が強化
増魔攻 Lv3!
ルーク(Pn550)に事象威力ブースタLv3を5回付与!
列待機 Lv3!
シア(Another)のスキルカードのうち1枚をWait設定に変換!
無火炎 Lv2!
ルーク(Pn550)は火炎無効フィールドを展開!
発動 Lv4!
シア(Another)のスキルカードのうち1枚をGo設定に変換!
追火炎 Lv3!
ルーク(Pn550)に火炎アタッカを15回付与!
追氷水 Lv2!
ルーク(Pn550)に氷水アタッカを10回付与!
追疾風 Lv3!
ルーク(Pn550)に疾風アタッカを15回付与!


Turn 1

見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達
Chain
前:シア(Pn550)
936/936
494/494
前:ベル(Pn550)
834/834
660/660
中:ルーク(Pn550)
846/846
5/592
前:ホシガリ(Pn550)
915/915
538/538
前:フェデルタ(Pn550)
702/702
530/530
前:シア(Another)
????
????
BUG
Chain
ホシガリ(Pn550) Action 
投射属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

WeakPoint!!
シア(Another)は30のダメージ!

シア(Another) の罠効果が発動! 
スキルカードの発動に失敗!


ベル(Pn550) Action 
天光属性攻撃!
Critical!
ベル(Pn550)
「ほら、歯を喰いしばってなよ…?」

シア(Another)は31のダメージ!


ルーク(Pn550) Action 【魔攻強Lv3(21)】
氷水属性攻撃!
シア(Another)は30のダメージ!
ルーク(Pn550)の魅了アタッカ!!(残9回)
シア(Another)は魅了にかかった!(深度+20)
ルーク(Pn550)の火炎アタッカ!!(残14回)
火炎属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は30のダメージ!
ルーク(Pn550)の氷水アタッカ!!(残9回)
氷水属性攻撃!
シア(Another)は38のダメージ!
ルーク(Pn550)の疾風アタッカ!!(残14回)
疾風属性攻撃!
シア(Another)は33のダメージ!


シア(Pn550) Action 
見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達にChain1:心痛斬払Lv3を構築


フェデルタ(Pn550) Action 
火炎属性攻撃!
シア(Another)は32のダメージ!


シア(Another) Action 【魅(20)】
殴打属性攻撃!
シア(Pn550)は寸前で回避
Counter!!
殴打属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は32のダメージ!

シア(Pn550) の罠効果が発動! 
罠傷身火炎Lv2の発動に失敗!(発動率:33%)



Turn 2

ホシガリ(Pn550) Action 
投射属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

WeakPoint!!
シア(Another)は33のダメージ!


ベル(Pn550) Action 
天光属性攻撃!
Critical!
ベル(Pn550)
「ほら、歯を喰いしばってなよ…?」

シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は33のダメージ!


ルーク(Pn550) Action 【魔攻強Lv3(18)】
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は32のダメージ!
ルーク(Pn550)の魅了アタッカ!!(残8回)
シア(Another)は魅了にかかった!(深度+20)
ルーク(Pn550)の火炎アタッカ!!(残13回)
火炎属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は34のダメージ!
ルーク(Pn550)の氷水アタッカ!!(残8回)
氷水属性攻撃!
シア(Another)は29のダメージ!
ルーク(Pn550)の疾風アタッカ!!(残13回)
疾風属性攻撃!
シア(Another)は33のダメージ!


シア(Pn550) Action 
見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達にChain2:列傷斬払Lv2を構築


フェデルタ(Pn550) Action 
火炎属性攻撃!
シア(Another)は30のダメージ!


シア(Another) Action 【魅(35)】
殴打属性攻撃!
ベル(Pn550)は寸前で回避
Counter!!
天光属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は31のダメージ!



Turn 3

見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達
Chain 心痛斬払Lv3(1) 列傷斬払Lv2(2)
前:シア(Pn550)
936/936
410/494
前:ベル(Pn550)
834/834
660/660
中:ルーク(Pn550)
846/846
5/592
前:ホシガリ(Pn550)
915/915
538/538
前:フェデルタ(Pn550)
702/702
530/530
前:シア(Another)
【魅(29)】
????
????
BUG
Chain
ホシガリ(Pn550) Action 
投射属性攻撃!
Critical!
ホシガリ(Pn550)
「喰らいつけ」

シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

WeakPoint!!
シア(Another)は32のダメージ!


ベル(Pn550) Action 
天光属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は30のダメージ!


ルーク(Pn550) Action 【魔攻強Lv3(15)】
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は30のダメージ!
ルーク(Pn550)の魅了アタッカ!!(残7回)
シア(Another)は魅了にかかった!(深度+20)
ルーク(Pn550)の火炎アタッカ!!(残12回)
火炎属性攻撃!
シア(Another)は30のダメージ!
ルーク(Pn550)の氷水アタッカ!!(残7回)
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は34のダメージ!
ルーク(Pn550)の疾風アタッカ!!(残12回)
疾風属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は33のダメージ!


シア(Pn550) Action 
見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達にChain3:傷斬払Lv3を構築


フェデルタ(Pn550) Action 
火炎属性攻撃!
Critical!

シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は33のダメージ!


シア(Another) の瀕死効果が発動! 【魅(49)】
スキルカードの発動に失敗!
シア(Another) の瀕死効果が発動! 【魅(49)】
トレランティア
シア(Another)
「簡単な怪我くらいならどうにでもなるわ!(ポーチごそごそ)」

シア(Another)はLPが40回復♪
シア(Another)は物理耐性が強化
シア(Another)は事象耐性が強化
シア(Another) Action 【魅(49)】 【物防強Lv4(12)】 【魔防強Lv4(12)】
殴打属性攻撃!

フェデルタ(Pn550)は寸前で回避
フェデルタ(Pn550)
「フェデルタ
「ほらよお!」」

Counter!!
冥闇属性攻撃!
WeakPoint!!
シア(Another)は33のダメージ!



Turn 4

ホシガリ(Pn550) Action 
投射属性攻撃!
WeakPoint!!
シア(Another)は33のダメージ!


ベル(Pn550) Action 
天光属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は31のダメージ!


ルーク(Pn550) Action 【魔攻強Lv3(12)】
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は30のダメージ!
ルーク(Pn550)の魅了アタッカ!!(残6回)
シア(Another)は魅了にかかった!(深度+20)
ルーク(Pn550)の火炎アタッカ!!(残11回)
火炎属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は34のダメージ!
ルーク(Pn550)の氷水アタッカ!!(残6回)
氷水属性攻撃!
Critical!
シア(Another)
「ちょっと、痛いじゃないのっ!?」

シア(Another)は28のダメージ!
ルーク(Pn550)の疾風アタッカ!!(残11回)
疾風属性攻撃!
Critical!
シア(Another)は29のダメージ!
シア(Another)
「くっ……こ、この位っ……!」

シア(Another)は離脱

見習い料理人と素敵な出会いを貰った人達の勝利!!

ベル(Pn550)
「…少しは力になれた…かな」

ダルトン(Pn550)
「……これで動く事はもうないだろう」

フェデルタ
「……だとよ。よかったな、チビ共」




 [ ・・・ E V E N T ・・・ ] 
 ≫現在地:形を得たレシピ


――“ソレ”は、強かった。
手ごわいBUGも沢山相手にしてきた。
けれど、長年押しこめて、ぎゅっと凝り固まった全てを体現したかのような“ソレ”は、本当に、手ごわかった。

ただ無心になって、身体に叩き込まれた挙動のままに、拳を握り、繰り出し、相手を投げ飛ばし。
攻撃を加えた分だけ、自身にもまた同じような攻撃が叩き込まれる。

永遠とも思えるような時間の果て。
全力を使い果たして、大地に倒れ付す。
勝ったのか負けたのか、もうそれすらどうでも良かった。

自然、近くなった地面の土の香り。
それは何時も弱気でおどおどしてるくせに、思いがけない表情や感情を見せる時もある少年を連想する香りで。

……当たり前みたいにそこに居る人のことを“空気みたいな存在”なんていう喩えがあるけれど、あの少年は“大地みたいな存在”だったんだな、なんて思う。

胸いっぱいに広がる大地の香り。
それは未知の地でも、故郷のそれとそう変わるものではなく。

「……こんなみっともない姿、誰にも見せられないわね、ホント」

土まみれになるのも構わずに、うつ伏せの姿勢から仰向けになって、夜空を見上げる。
ちゃんと、考えた事なんて無かった。

いや、そうじゃない。
少年が何も言わないのに甘えて、考えなかったのだ。
言葉にしたら、何かが変わってしまうような、そんな気がして。

「……私、ずっと、好きだったのかな……」

すぅ、と深呼吸する。
夜の独特の空気と、距離の分だけ、さっきより少し薄らいだ大地の香り。

未知の食材が見つかるかもしれない。
将来、店を継ぐなら、そういうものにも触れてみたい。

やたらと1人娘に過保護な親を説得するのは一苦労だったが、幼馴染の少年を巻き添えにして、何とか許可をもぎとってきた。

でも思えば、本当に未知の食材を探しにきたかったのでは、なかったのかもしれない。
ただ、曖昧なままに過ぎていってしまう、変化が無ければ切欠もない、そんな日々に疑問を感じていたのかもしれない。
いや、今にして思えば、焦燥感。

このままじゃきっといけない。
後悔するなんて、絶対嫌。

私は、私のキモチっていう材料を、完成した料理に仕上げて。
ちゃんとそれを噛み砕けるようになりたかった……きっと、何時からかは分からないけれど、そんな思いを、抱いていたのだ。

そしてその料理は、この冒険の中で、形になりつつある。

「……ここでの冒険も全部終わって。故郷に戻ったら……素直に言ってみようかな。私のキモチ。まだ、未完成の料理だけど、って」

どんな顔をするだろう。
どんな言葉が返ってくるだろう。
想像もつかなくて、自然口元に笑みが滲む。
小さい頃からずっと一緒だったのに、全く分からない事がある不思議。

――気付けば、結局正体の知れない“ソレ”の姿は何処にもなかった。
もしかしたら、BUGという存在を介した何か、だったのかもしれない。

でも倒せたのでも、追い返したのでもない。
“アレ”は、きっと――。

“未知の食材”

そんな言葉が、自然と脳裏に浮かんだ。

 
 ルティシア・ローレルはミッション#バラバラのままの食材をクリアした!
 未知の食材(食物)を獲得♪
 
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 ≫Result:Today


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